【2062】 怪盗祐巳瞳子、薔薇の蕾が花開く時  (くま一号 2006-12-20 07:50:16)


「わっ! 瞳子、なんかいきなり呼び出されたわよ【No:2034】」
「あ〜〜盗まれた。お姉さまがいつまでも寝てるからです!」
「しょうがないわね、行くわよ。コスチュームはレオタード、OPは杏里」
「TMネットワークじゃない! まして心臓移植で若い娘に憑依しない!」

「怪盗紅薔薇!」
「ただいま見参!」

「あれ?なんか周りの反応が白いんですけど。私たち忘れられてる?」
「瞳子、前回このがちゃSに本編で出てきたのはいつよ」
「えーと、がちゃS一周年企画を別にすると、10月4日」
「なんだ、二ヶ月ちょっとじゃない」
「あの、『2005年の』10月4日なんですけど、お姉さま」

「え〜〜〜〜。テスト板とか企画とか、blogとかあとがきとか、あっちこっちに出まくってたから全然気がつかなかったけど、一年以上も出てなかったの〜!? だめだ、それは忘れられるよ瞳子」
「あーあ。それじゃあ、第一話【No:37】をリンクしたりしないともうわかんないわね」
「……お姉さまって、がちゃSに来て4日目でこんなおばかなこと、書いてたんですか」
「……まあ、恥を気にしてたらSSなんてかけないわ」
「それはお姉さまだけです〜〜」


「ところで瞳子、なんか、呼び方が変わってるんだけどさ」
「え? それはそのお姉さま、って、おねえさま〜〜〜〜」
「とうこ〜〜〜〜〜〜」
「ついに姉妹になったんですね。苦節一年半、『私たちが姉妹かどうかは謎なのよ。たとえ原作がどういう展開になってもシリーズキャラが生き残るためにはそれぐらいの犠牲はつきものなのよ』というお姉さまの暴言にもめげず」
「そういう割りには呼び方でバレてたんだけどね」

「そして、『怪盗紅薔薇が気がついたら姉妹になっていた』というのはjokerさまのネタ」
「そうよ、ついに盗み返したわ」
「しかも、blogのコメントでもらったそのネタを、いきなり削除してしまうというお姉さまの極悪非道」
「しょうがないじゃない、元書き込みがちょっと問題で」
「なに書いたんですか?」
「うん、ちょっと二時間ほど断筆せんg「あーーーーー蒸し返さなくてもいいです。とにかく、jokerさまの消してしまったネタを生かしたと、そういうことでいいですね、いいんです」


「ふむ、なんとなくさっきから調子が出ないのよねえ。なんか違うのよ、前と。そう思わない? 瞳子」」
「それは、姉妹になったんだもの、違うでしょ」

「それだ!! 瞳子! 『姉妹になったのですもの、違うのですわ。 お姉さまぁ』でしょっ。なんでそんなにしゃべりかたが変わっちゃったの?」
「そりゃあ、姉妹ですもん。あれだけすったもんだどったばったのあげくに、姉妹になって『お姉さまぁ、瞳子、とってもうれしいですぅ』なんて言うわけないでしょ。タメ口です。た・め・ぐ・ち」

「まずいわ。それはまずい」
「どうして?」


「どっちがしゃべってるかわからなくなる」


「あぁぁぁぁ、それは祐巳さまの文章力がないからいけないのですわぁぁぁ。だいたい、わたくしのセリフなんて、文の最後に『ですわ』をくっつけただけで区別してたでしょ。だから声に出して読んだら不自然とか何度ツッコミをくらったことか。ちょっと反省しなさい、お姉さま」
「うーん、そうよねえ。だいたい、セリフだけでどっちがしゃべってるかわからなくなる、なんて1960年代の小説でもよくあったネタだし」
「えらい昔ですね」


「うーん、しかたないわ。瞳子、ロザリオ返しなさい」


「いやあぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーー。どうしてそうなっちゃうんですかあぁぁぁぁーーー」

「だって、瞳子が『ですわ(はあと)』に戻るにはそれしかないでしょ。ロザリオ返しなさい」
「いゃぁぁぁぁ。いやいやいやいや。 そんな、どーーしようもない理由の紅薔薇革命なんて、前代未聞、青天の霹靂、美人薄命です〜」


「ああ、もう、ごちゃごちゃ言わない! 実力行使」
「いやぁ、ロザリオとったぁ〜〜。ひどいです〜。うわぁーーーん。えぐえぐえぐ」

「頭に血が上っているようね。瞳子ちゃん」
「だって、お姉さまがむちゃくちゃするからですぅ」
「お姉さまじゃなくて、祐巳さま」
「いゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。いやいやいやいやいやいや」

「おちついて瞳子ちゃん」
「いゃぁあああああ」
「その場で百数えなさい」

「いち、に、八十一」

「なにしてるの? ってなんでいきなり飛ばすのよ」
「いえ、八十一になれば、だれかが助けに来るってマリみてではそういうことに決まったんです」
「だからって、省略はないでしょ。せめて『……』くらいは入れなさいよ。もう一度」
「えー、いいんですか? どうなっても知りませんけどいきますよ」

「一」
「二」
「三」
「四」
「五「やめーーーーい。それはもう前々世紀のネタよ」
「えー?」

「夏目漱石だったかしら、それとも落語かなあ、原稿料を稼ぐために枚数を水増しするの。兵隊を集めてきて
『号令!』
『一』
『二』
『三』
とかやってると、これで四行」
「し、しょうもない……それはナツメさんがやるとは思えませんけど」
「様式美よ。様式美。そういえば、いつものあれをやってないわ」

「ここまで90行越えてますよ。いまさらやるんですか?」
「様式美だからいいの。いくわよ。
 『瞳子ちゃん、みんなが冬コミの原稿に追われている間に票を稼ぐのよ』」
「はい拍手〜。いつもよりよく回っております」

「さて、やることはやったし、帰ろうか」
「なにしに出てきたんですか」



「あのぉ、お取り込みの所すみませんが」
「お話しの続きがあるんですけれど」

「あなたたち誰でしたっけ?」

「ひどいですわ瞳子さん」
「敦子です」
「美幸です」
「怪盗紅薔薇最後の本編は、前編で終わってますのに」
「後編を待って、待ち続けて一年」

「あのころは、冬馬美好さまの創造した『かしらかしら』の電波系キャラで」
「敦子、美幸祭りだったのに」

「短い祭りでございました」
「桂さま祭りはどこかで必ずやっているのに」
「敦子美幸祭りなんて突発するのはがちゃSだけ」
「教室の床に『の』の字を書いておりました」

「はいはいはい。わかったわかった。それで、えーと、敦子ちゃんと美幸ちゃんのお話ってなんだっけ」
「書いてる本人も忘れてるので読み直しましょう。【No:693】ですわ」
「うわっ、投稿番号3桁だし。つまり『二人も去年のバレンタインイベントにフライング参加して、蔦子さんが写真を撮っていたはずなので、その写真を探して欲しい』ってお話だったのね」

「……前編って一行で済む話だったんですね、祐巳さま」
「……ここまでって要約するとなにもないんだけど、瞳子ちゃん」
「……それは、内輪ウケと小ネタでできている怪盗紅薔薇ですからしょうがありませんわ」
「……しょうがないのね。じゃあそういうことで」
「……早いとこかたづけて、今日の『乃梨子ととら』を読みましょう」
「……(後日のための注:投稿時にいぬいぬさまの「乃梨子ととらちゃんシリーズ全14話」が絶賛日刊連載中だったんです)」

「それなら、いきなり写真部の部室に忍び込んでも写真のありかなんてわからないでしょうね。助っ人を呼びましょう」
「誰を? 蔦子さん本人じゃないでしょうね」
「それはあんまりでしょう。笙子さ〜ん」

「『つづく』と祐巳はつぶやいた」
「あーーーん、今回も要約するとなにもないです〜〜」


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