【244】 紅薔薇の挑戦!  (いぬいぬ 2005-07-20 13:44:32)


みなさんこんにちは。紅薔薇様こと水野蓉子です。
私は良く「品行方正」だの「優等生」だの「山百合会のまとめ役」などと言われています。そう、どこまでも「良い子」なイメージで語られがちなんです・・・
私としては、聖や江利子にまともに仕事をさせようとしているだけなのですが、まわりからはそれが、山百合会を引っ張る指導者的な姿に映るようです。まったく聖や江利子は何度言ってもマイペースで・・・今度まとめてシメ・・・

すいません、話がそれましたね。(笑顔)

ともかく、そんなイメージのせいで、何やら近寄りがたいイメージを持たれているらしく、ひいてはそれが山百合会全体の、さらには薔薇の館のイメージまでをも近寄り難い物にしてしまっているらしいのです。
そんな私に、一筋の光明を見出させてくれたのは、妹の祥子が妹に迎えた娘。つまりは私にとって「孫」にあたる祐巳ちゃんでした。
彼女の親しみ易さは、きっと山百合会に良い影響を与えてくれるはずです。

しかし、私は思ったのです。人間、何かに頼り、努力を怠ってはいけないと!
(作者注:↑このへんが近寄り難いオーラを醸し出している事に本人は無自覚)
そして決意しました。残り少ない学園生活の中で、最大限の努力をしようと!
(作者注2:この生真面目に努力する性格が(以下略)

・・・・・・・・・親しみ易さってどんなものだろう?
祐巳ちゃんを例に考察してみよう。彼女の場合、思わずかまってあげたくなる所があるのが親しみ易さの最大の要因かしら?あの祥子が思わずタイの乱れを直したくらいだから、その辺に攻略の鍵がありそうね。う〜ん、要はこちらが思わずかまいたくなるような“隙”があるって事かしら?
よし、そのあたりから攻めてみよう!でも、タイを乱すのは二番煎じだから、“隙”に至る別の方法を模索してみよう。
(作者注3:日常的にこんなテストみたいに傾向と対策で行動してる時点で(以下略)

プラン 髪に寝癖を付けて登校してみる
うん、これなら「あら蓉子さん、髪が乱れてるわよ?」とかいった感じで話しかけ易いだろう。さっそく実行よ!

プラン,砲茲蠧世蕕譴新覯
「まあ、蓉子さんが寝癖を付けたまま登校して来るなんて・・・」「きっと山百合会のお仕事で、お疲れなのね」「むやみに指摘して恥をかかせるよりは、そっとしておきましょう・・・」

なにかいたたまれない感じでスルーされた・・・
違う!私は同情が欲しかったんじゃないのよ!!
だいたい疲れる原因は何時も江利子と聖にあるのよ!あの二人のフォローで何時も忙しく走り回っているから、私にハードワーカーなイメージが付きまとうのよ!
やっぱり早急にあの二人を鞭で躾け・・・

いやだわ、また話がそれたわね。(硬い笑顔)

う〜ん、祐巳ちゃんのイメージに近づけるには・・・
あのツインテール?いやいや、さすがに私があの髪型にしたら、まわりが引くだろう。
(作者注4:こう変に冷静なところが・・・もういいや)
でも、髪の話題はふれ易いと思うのよね。あの超有名なバラエティ司会者も「髪切った?」から話を展開していくのが常套手段だし。
(作者注5:なんでそんな微妙に間違った信念持ってんだよ・・・)
うん、髪型を変えてみよう!ツインテールは却下だけど、後ろで一括りにしてみるくらいなら変でもないし、「まあ蓉子さん、髪型変えたのね?」とか気安く声を掛けてもらえるだろう。

プラン◆髪型を変える(ポニーテールモドキ)
髪型を変えた事により、私自身も何かウキウキした感じで登校できた。これなら上手くいきそうな予感がするわ♪

プラン△砲茲蠧世蕕譴新覯
「あれ?蓉子、髪型変えたのね」
「あ、聖。ごきげんよう」
「いや〜、なんだかいつもより幼い感じがしてカワイイじゃない♪良い子良い子」
「ちょっと!頭なでないでよ!」
「まあまあ、たまには良いじゃない」
戯れる紅薔薇様と白薔薇様。その絵に描いたようなシチュエーションに、ギャラリーは陶然となり、結果、ヘタに近付いて雰囲気をブチ壊すのを恐れ、何時もより遠巻きに二人を眺める事に・・・

・・・(怒)
あそこで聖が来なければ、上手くいくはずだったのに…
あのアマ、今度手錠で拘束して・・・

いやね私ったら。すぐ話がそれるんだから。(引きつった笑顔)

まったく。残された日々は少ないのに・・・
こうなったら、二番煎じでもかまわないわ!初心に帰って、祐巳ちゃんを参考に、タイを少し曲げてみよう!

プラン:祐巳ちゃん直伝(?)タイが曲がっていてよ?

翌朝、私は朝から鏡の前で試行錯誤していた。一見しただけでは分からない、しかし、良く見ると曲がっているタイの角度。しかも気付いたら直さずにはいられないような曲がりかたを。
(作者注6:なんかもう、痛々しいなオイ・・・)
鏡の前で奮闘する事1時間、私はようやく納得のいくタイの角度を体現し、意気揚々と登校したのだった。

プランにより得られた結果
完璧だわ、今度こそ完璧だわ!ああ、目に浮かぶようだわ。タイを直される私。そしてそれを見て「まあ、蓉子さんたら。案外慌てん坊なのね」などと言いつつ周りから投げかけられる微笑ましい視線。うふふふふ(企む笑顔)今度こそ「あら蓉子、ごきげんよう」
「・・・あ、江利子。ごきげんよう」
私は上機嫌で挨拶を交わした。
すると、江利子の視線が下がり、私のタイの辺りで止まった。
(マズイわね・・・聖の時みたいに、周りから遠巻きに鑑賞されるのは勘弁だわ)
そう思い、何か江利子の気を紛らすような話題を探していると、江利子はおもむろに自分のタイを見下ろし、そしてまた私のタイを見る。そして、

「・・・・・・・・・・・・フッ(勝ち誇った笑顔)」

鼻で笑いやがったな?コノヤロウ!

そして江利子は、その笑顔のまま去って行く。
私はといえば、燃えるような恥辱に身を焼かれていた。そして何故か、私の周りからは、波が引くように人が離れていった。どうして?!
(作者注7:アンタが般若みてーな顔で江利子の後姿を睨み付けてるからだよ)

・・・どうやら、私の作戦は、ことごとく失敗したようだ。
もういい。もう分かった。ああそうよ!どうせ私は近寄り難いわよ!
とりあえず、江利子と聖をシメるべく、私は歩き出した。
幸い、カバンの中にはボールギャグとエネマシリンジが入っている。
思い知らせてやろうじゃない。(邪悪な笑顔)




(作者注8:ボールギャグとエネマシリンジが何なのかは、お父さんやお母さんに聞いて下さい。尚、その結果、何が起こっても、当方は一切責任を持ちません)


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