桂さんの名前
祐巳「ねえ、桂さん。桂さんの苗字って何?」
桂「『キ』だけど。」
祐巳「じゃあ『黄 桂』(キ カツラ)?」
桂「寝ぼけてるの?祐巳さん。
私の名前は『キ ケイ』よ。
桂はあだ名よ。」
祐巳「そうなの?でも、どうして桂ってあだ名ついたの?」
桂「昔、友達とカラオケに行ったとき、順番待ちの名前に私の名前を使ったのよ。
そのとき、私の名前をフルネームで書いたの。
『木圭』(きけい)って、
それを見た店員が名前を呼ぶとき『桂』(かつら)って苗字と間違えて呼んだのよ。
それ以来私は、『桂』(かつら)って呼ばれ続けているのよ。」
祐巳「へ〜、そうなんだ。じゃあこれからは本当の名前を呼んだほうがいい?」
桂「今のままでかまわないわよ。」
祐巳「そう?じゃあこれからもよろしくね桂さん。」
桂「ええ、こちらこそ。」