【2648】 季節の変わり目  (通行人A 2008-06-11 20:20:08)


マリア様のなく頃に
〜時始編〜


ひぐらしのなく頃にのクロスシリーズです。
第1部【No:2477】→【No:2479】→【No:2481】→【No:2482】→【No:2484】
  →【No:2487】→【No:2488】→【No:2490】→【No:2492】→【No:2499】
  →【No:2503】→【No:2505】→【No:2506】→【No:2507】


第2部【No:2527】→【No:2544】→【No:2578】→【No:2578】→【No:2587】
  →【No:2643】の続編です。


企画SS
 【No:2598】

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第2部 夏


第5章   対談





最終話    顔合わせ





夏休み最終日


今日は、花寺の生徒会との顔合わせの当日


祥子「本日はわざわざお運びいただいてありがとうございます。」

少年1「それでは花寺の方から自己紹介させていただきます。
    ちょうどそのように並んでいますので、
    歳の順ということで。
・・・・・・いいよな、ユキチ」

祐麒「じゃ、日光先輩からどうぞ。」

少年2「花寺学院高校3年、薬師寺昌光」

少年3「同じく、薬師寺朋光」

由乃「あの、・・・・双子でいらっしゃるんですか」

恐る恐る、由乃さまが尋ねた。

薬師寺兄弟「そうです」

由乃「でしょうね」

少年4「2年高田鉄。趣味は身体作り」

祥子「か、からだづくり・・・・?」

鉄「はいっ。好物は鶏のササミとプロテインですっ」

そう言って、ポーズをとる。
微妙な空気を察した祐麒さんが、

祐麒「つぎ、小林、行けっ」

少年1「お、おう。同じく2年、小林正念です。
    得意教科は数学。苦手教科は数学以外のすべて」

祥子「ふふっ」

少年5「あ、有栖川と言います。2年生です
    アリスと呼んでいただけると幸いです。」

祐麒「同じく2年、福沢祐麒です。
   いつも姉がお世話になってます」

由乃「やっぱり、似ているね。祐巳さんに」

祐巳「まあね」

祥子「リリアン女学園高等部、
   3年、小笠原祥子です。
   山百合会での通り名は紅薔薇です。
   お見知りおきを」

令「同じく、黄薔薇こと支倉令です。」

鉄「お噂はかねがね」

令「どんな噂でしょう」

鉄「花でらの剣道部にも、
  ぜひ一度支倉さんと竹刀を交えたいと言ってるものがいますよ。
  真っ直ぐに打ち込まれる面を、自らの身体で体験したい、とか」

令「それはどうも」

さっきといい、今といい
見ていて思ったのだけれど
彼は、リリアンと花寺の関係を絶ちたいのだろうか、
男嫌いの紅薔薇様の前であんなことをして、
黄薔薇様にあんな事言って、
黄薔薇様、ドン引きしてるじゃない。

お姉さまが由乃さまを宥めている。

志摩子「2年、藤堂志摩子です。白薔薇です」

小林「ああ、小寓寺の」

志摩子「は?」

小林「以前、ご住職がうちの学校に講演にいらしたんですよ。」

志摩子「それは、・・・・・・父が大変失礼いたしまして」

祐巳「2年、福沢祐巳です
   紅薔薇のつぼみをやらせていただいています。
   えっと、そこにいる福沢祐麒の姉です。・・・・・一応」

祐麒「一応って何だよ」

祐巳「おしまい」

由乃「2年、黄薔薇のつぼみこと島津由乃です。
   先に自己紹介した、支倉令の従妹です。
   こちらは正真正銘」

冷めた会場が暖まった

乃梨子「1年、二条乃梨子です。趣味は仏像鑑賞です」

アリス「仏像?だったら、確かうちの学校にもあるけれど。
    学園祭の時、ついでに観ていったら?」

小林「あったっけ?」

祐麒「お前も見たことあるだろ。
   ほら、花祭りなんかに登場するやつとか」

小林「あー。あるある」

乃梨子「誕生仏ですね。天上天下唯我独尊」

乃梨子は右手を上にあげたポーズをとった。

鉄「通だ!」

乃梨子「やっぱり香水かけるんですか」

祐麒「うちは甘茶だけど。かけられてるね。じゃぶじゃぶと」

次は、私の番

梨花「同じく1年古手梨花よ。紅薔薇のつぼみの妹をしているわ。」

小林「ああ、あなたがあの」

梨花「あの?」

小林「梨花さんはうちの学校では、ちょっとした有名人ですから」

梨花「私、何かしたかしら?記憶にないのだけれど。」

小林「前原先輩って小等部の頃から結構有名人なんです。
   うちの学校もリリアンと同じで
   幼稚部からの一貫制度なので
   生徒のほとんどが前原先輩のこと知っているんですよ。
   だから、梨花さんが前原先輩とデートや
   一緒に食材の買い物をしているのを
   かなりの生徒が目撃しているんです。
   おまけに、家族や親戚経由で
   リリアンかわら版を入手した生徒がいてですね、
   以前先輩と交際している事が記事になりましたよね?
   その事もあって、一部では同棲疑惑まで流れていまして」

梨花「まあ、今、私が住んでいるアパートの隣の部屋だしね。
   似たようなものね。」

令「ずいぶん冷静だね」

梨花「慌てたところで状況は変わらないわ。
   それに、そういう噂が立って、
   リリアンまで伝われば
   圭一に手を出そうとする生徒も減るでしょうしね、
   利用できるものは利用しない手はないわ。
   それよりも私は、
   圭一がどうして有名なのかの方が気になるわ。」

この世界で圭一はあの事件を起こしてないはずだ。
あの事件でないならいったい何で有名なのだろう

鉄「あの柏木先輩が頭が上がらないってのも大きいけど、
  一番の理由はたぶんアレだな。」

小林「アレだね。」

梨花「アレ?」

祐麒「アレっていうのはですね。・・・・・・・」

・ ・・・・・・・・・・・



祐麒「・・・ということがありまして」

それは100年の魔女たる私でも知りえない情報だった。

梨花「そう、そんな事があったの」

乃梨子「圭兄らしいといえば、らしですね」

小林「圭兄?」

乃梨子「ああ、皆さんが圭兄・・前原圭一を
    ご存知とは知らなかったので言わなかったのですが
    前原圭一は私の従兄なんです。」

小林「なるほど、不思議なご縁もあるもんですね。」


小林「さて、リリアンの皆さんにお手伝いいただく件ですが、
   3人の薔薇様にはイベントの審査員
   およびプレゼンテーターをお願いしたい、と考えています。」

令「去年と同じだね」

小林「いえ、今年は、『花寺の合戦』というのを考えています。」

祥子「それで審査員とは、何をするのかしら?」

祐麒「ゲームの最中、チャレンジャーにクイズを出します。
   その正解不正解を審査していただくことなります。」

祥子「では、プレゼンテーターは?」

小林「活躍したクラブまたは個人に、
   褒美として例年通り、
   リリアンの学園祭の入場チケットを与えていただきたいのです。」

祥子「大まかな内容は、承知いたしました。
   おいおい細かい部分を詰めていく必要はあるようですけれど」

小林「何かご質問等がありましたら」

乃梨子「あの、花寺の生徒会長は結局どなたでしょう」

祐麒「不手際、申し訳ありませんでした。
   僕が、今年度の花寺学院高校の生徒会長です。
   よろしくお願いします。」

祐麒さんがそう言うと、

祐巳「えーっ!?」

天井に響きわたるほどの大声でお姉さまは叫んだ。





第2部夏 完

第3部秋【No:2656】へ続く




あとがき

中途半端な状態ですが第2部終了です。
4部構成ですので、ここから折り返しとなります。




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