【2671】 転校生  (通行人A 2008-07-01 05:58:33)


宇宙人もみてる


ケロロのクロスです。
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  →【No:2654】→【No:2661】の続編です


過去特別編
  【No:2628】


企画SS
  【No:2598】
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23.編入





私が祐巳お嬢様のお宅に来てから約1ヶ月がたった。
私がここに来る経緯を知っている
乃梨子さんととばりさんに祐巳お嬢様をどういう感情を持っているか聞かれて、
主従愛と答えると、
2人ともすごいいい笑顔をして
何故だか私によくしてくれた。


ただ、この家に来て大変なのは、
カエルの宇宙人がいること、
祐巳お嬢様、私はカエルが苦手なのを知っていて
なんで言ってくれなかったのですか?
そもそも、私がカエがトラウマになったのは
祐巳お嬢様のせいじゃないですか。
他にもこの1ヵ月いろいろありました。


海に行ったときは
『ノリ』とかいう理由で祐巳お嬢様に
水着美女お笑いコンテストに1人出させられたり、


ハイキングでクマに遭遇したときは、
素手で戦うことになったし、
・・・まぁ、勝ちましたけど・・・
勝った時に、乃梨子さんが

乃梨子「その細い体でよく倒せましたね。
    なにか格闘技でもやってるのですか?」

と、聞かれたので、

せいか「はい、主を守る為の護身術はメイドの嗜みですから。」

そう言うと、乃梨子さんが

乃梨子「大人のクマをも一方的に倒す護身術・・・ね・・・」

そう言って引きつった顔をした乃梨子さんと、
いつでも私を助けられる態勢で、
それでいて私が圧勝することが分かりきっての、
余裕で誇らしげな表情がとても印象に残りました。


祐巳お嬢様が昔に比べて明るくなられた、
いえ、幼少の頃に戻られたかのようになられた。
それはいいのですが、
私で遊ぶのは、止めて下さい。
また、新たなトラウマが出来てしまいます。
・・・・・話しがそれてしまいました。



私は無事リリアンの編入試験をクリアし、
今日から編入する、高等部2年藤組の前に来ている。



先生に言われて、教室に入った。

せいか「東方院せいかと申します。
    よろしくお願いします。」

先生が、

先生「東方院さんの席は・・・」

と少し悩んだ後、

先生「そうね、藤堂さん。
   紅薔薇のつぼみとして忙しいところ
   悪いのだけど東方院さんが慣れるまで
   東方院さんの事お願いしてもいいかしら?」

今、先生が藤堂さんと呼んだのは、
祐巳お嬢様の親友の藤堂志摩子さん
面識はないけれど、
一応お屋敷にいた頃、
祐巳お嬢様の交友関係のある人の
顔と名前、素性を調べて知っていた。

志摩子「わかりました。」

志摩子さんは窓側の1番後ろの席だった為、
隣の人、この人も確か、
祐巳お嬢様が1年だった頃の友達で、
名前は確か・・・桂・・さん?だったかな。
まぁそんな名前の子が、自分の机を1つ後ろにずらして、
私の机のスペースを作ってくれた。

志摩子「せいかさん・・・
    ああ、リリアンでは同学年の名前に
    『さん』を付けるのがルールなの
    これからよろしくね」

せいか「あ、はい
    簡単な風習程度なら存じております。
    亡くなった母がここの卒業生なので・・・」

志摩子「ごめんなさい」

せいか「お気になさらずに、
    亡くなったのはもうずいぶん前なもので
    こちらこそ、よろしくお願いします。
    志摩子さん」

そういって私は顔に出さずにハッとなった。
それを聞いた志摩子さんは、

志摩子「私、下の名前言ったかしら?」

と首をかしげていた。





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