【276】 週刊やっぱり猫が好きあなたのために  (西武 2005-07-30 04:40:49)


「ごきげんよう、乃梨子ちゃん」
「ごきげんよう、黄薔薇さま。…買いましたよ。今週号」
「助かるわ。由乃がいるから家で読めなくて」
「大変ですねえ。わたしも教室では読めませんけど、志摩子さんは何も言いませんから」
「お姉さまもそうだったわ。そもそも関心がなかったみたい」「ええ、そうですね」
「去年は蓉子さまにお世話になってたのよ」
「紅薔薇さまのお姉さまですね」
「うん。蓉子さまは志摩子の前の前の白薔薇さまから教わったと言ってたわね」
「…この写真、良くありません?最近写真部に入った人の作品ですけど」
「いいわね。このカメラちゃんが犬派なのを残念に思ってたけど、この娘は期待できそうね」
「瞳子も撮ってくれないかなあ」
「祥子のいい写真もやっぱり少ないのよね。…あー、三奈子さん、こんなとこに書いてて大丈夫なの?またえらく気合入ってるし…」
「そういう黄薔薇さまは大丈夫なんでしょうか」
「わたしは読んでるだけだし」
「…ここと、ここ、これって黄薔薇さまじゃありませんか?」
「分かる?」「なんとなく…」
「やっぱり、逃避よね」
「まあ、ほどほどに。ところで、この雑誌誰が作ってるんでしょうか?」
「新聞部、写真部、漫究ほかの有志、というか猫派の皆さんよ。月刊でなく週刊なのが気合よね」


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