このお話の55%は『マリアさまが見てる』で出来ています。
このお話の25%は『ファイナルセーラークエスト〜ひと夏の経験値〜』で出来ています。
このお話の 7%は『クロスゲート』で出来ています。
このお話の 7%は『コンチェルトゲート』で出来ています。
このお話の 3%は『ラグナロク・オンライン』で出来ています。
このお話の 2%は『フォーチュンクエスト』で出来ています。
このお話の 1%は『スターライト☆こねくしょん』で出来ています。
【No:2754】→【 これ 】
〜*〜*〜 ファイナル・リリアン・クエスト 〜*〜*〜
S−3
「ほんとに過保護すぎなのよ令ちゃんは。 何度も何どもナ・ン・ド・モ!」
「まあそう言わなくっても、そこまで心配してくれてるんだもんありがたいことだと思わなくっちゃ」
「ウザイのよ! いまだに手術前みたいなつもりでいられても。 来年どうするつもりよ私が登校する時はいつも護衛に来るつもりなのかしら?!」
「やりかねないと思いますよ黄薔薇さまなら」
放課後になってもプンスカ怒っている由乃をなだめながら、祐巳、由乃、志摩子、乃梨子、蔦子の5人は結界を施された高い門をぬけ、南エレベーターを使って20階まで降りてきた。
5階までは東西南北の4本のエレベータが定期運行している、そのうちの北の1本は10階まで、南の1本はさらに下の20階まで行く、21階から下はグレーゾーンと呼ばれモンスターの種類も生息数も多い、レベル上げの者か研究者、もしくは物好きか自殺志願者しか訪れない。
ちなみに地下20階にも商店街がある、商店の値引率は地下に行くほど多くなるので、少しでも安いものを買おうと主婦はレベルを上げてパーティーを組んで訪れるがその数は少ない、数少ないお客に店員はやる気が無くなってかよくおつりを間違える。
祐巳は護符と寄り代と20階より下に行く時に装備する”成田山新勝寺のお守り”を祥子から請けたロザリオと一緒に掛ける。 肩から下げたサコッシュの中にはポーションと、MP回復用にと食べたいのをちょっと我慢して 1/3 残して置いたお弁当とパンが入っている。
由乃は購買で買った薩摩氏房の日本刀『鬼平』を、ワンピースの制服にわざわざベルトをして腰に下げる、本当は抜いた時に鞘が邪魔になるのだが、どうやら由乃にとって日本刀は腰以外の所に下げるのは邪道と頑なに思っているらしい。 お分かりになっていらっしゃるだろうが『鬼平』は、由乃が某小説の登場人物から採用して3000円で銘入れサービスをしてもらったものである。
志摩子は、回復用のポーションの数を確認してから攻撃魔法と回復魔法のストック数の確認をする、魔法の呪文は長いものでは1時間以上かかるものもある、そんな長い詠唱をいちいちその場でしていると戦闘自体が終わってしまう、そこで呪文の最後の一小節前までを唱えてそこでキープしておくのである、ストックできる魔法の数は個々人のMPの総量による。 ルーン文字とアミュレットで特殊な装飾を施されたロザリオをマントの上から指先で確認した後、水晶の数珠をスカートのポケットの中で繰る。
乃梨子は……特にこれといって何もしていない。 傍から見ると特に何も持っている様には見えないが、もうすでに弾丸は銃に装填済みだし、防護魔法の施されたマントも、滑り止めとショック吸収性に優れた指きりのグローブも、予備のマガジンも問題なく準備完了である。 装備品の準備は各個人が責任を持ってしなければならない、以前瞳子が祐巳に準備を手伝ってもらったために酷い目に合ったことがある。
蔦子はさっさとジェリコ914F/RとSPAS12の準備を終えて、カメラの準備に余念が無い。
準備完了、5人は封印に守られた20階の駅から、その下のグレーゾーンに通じる洞窟を目指して動きの悪い自動ドアを抜けていく。
「それで確認なんですけれど、志ま…お姉さまがスキル上げ、由乃さまがレベル上げですね」
「そう、私は4〜5回戦えばレベルが上がるはずだから。 あと”乾坤一擲”上げたいわね」
”乾坤一擲”は、外す可能性もあるが、当たれば大きなダメージを与えることが出来る剣士の基本スキルで示現流っぽいので由乃が一番好きなスキルである。 このスキルは、憶えるだけならどのジョブでも憶えることができるので、殴りクレの志摩子も覚えていて実は今現在由乃よりスキルレベルは上だったりする、ただ志摩子は職業的制約でスキルレベル3までしか上がらない。
「そうね、後はヒーリスのスキルを修得するためのクエストがあるのだけれど、それは今日じゃあなくてもかまわないから」
「なら、私は完全にサポートですね……ちょっと大物過ぎたかな…」
「ん? どうしたの乃梨子?」
「なんでもないよ志摩子さん。 っ?!」
ドォーン
グアシャ
「…あっ…すいません…」
「…いや…いいけど…」
抜く手も見えないほどの速さでデザート・イーグル.44Magnumを抜いた乃梨子は、死角から飛び出してきたホブゴブリンの頭部を撃ち抜いて後頭部から脳を四散させる。 蔦子もSPAS12を構えるだけ構えたが撃たずに引き金から指を外す。
「やっぱり.44Magnum弾はすごいわね…」
「最強じゃないんですけどね」
ゴォオーン
ガゴン
ホブゴブリンより近い所に潜んでいたマルチアイと呼ばれる1mもある青色のクモに気がついた蔦子は、12番ゲージ散弾で胸部を吹き飛ばす。
それと同時に蔦子の生徒手帳に付いている冒険者カードがファンファーレを盛大に鳴らした。
学生証の裏に一緒にパウチされている見るからに安っぽい印刷物、横から見ても厚みもコピー用紙くらいしかないのだが、自身のレベルなどの各種パラメーターをリアルタイムに表示したり、モンスターの情報や戦闘で取得できた金額なども表示できる優れものである。 原理をとある先生に尋ねたが、先生は蔦子の肩にポンっと手を置いて。
『…世の中…そういう風になっているものなのよ……』
ダンジョンの天井付近を遠い目をして見ていた、夕日が優しく照らしていたのが印象的だった。
蔦子は、生徒手帳を取り出して冒険者カードを確認する。
「……あぁ、スキルレベル上がたんだ」
「お〜、おめでとう蔦子さん!」
「わ〜〜、おめでと〜〜蔦子さん!!」
「おめでとうございます蔦子さま」
「おめでとう、蔦子さん」
「よ〜〜し、私も負けてらんないわね!」
「うんうん! 私も負けないわよ」
「ま、私のはおまけだと思って」
「あせらないで行きましょう。 サポートは十分強力なようだし、そんなには時間掛からないわよ」
* * * * * *
『あせらないで…』と言う志摩子のその台詞は、今日に限ってなぜか起こっている超絶エンカウントの前にもろくも崩壊した。
* * * * * *
「ちぇ〜すとおぉ〜〜!!!」
祐巳が式神である程度ダメージを与えておいたガストに、由乃は乾坤一擲な一撃をヒットさせる。 共同でようやく3体倒した。
ゾンビよりも防御力が高いガストには、由乃のスキルレベルでは一撃で大きなダメージは与えられないのだ。 ステータスパラメーターのSTR(物理攻撃パラメーター)を5ポイント上げなければならないのだ。
手負いだったガストを倒した由乃はサッと後ろに下がり、次の一撃に備える。
「天空土神(てんくう)左を! 勾陣土神(こうちん)右を片付けてちゃって! 由乃さん、最後左のヤツね」
「りょ、了解!」
印を結んで式神に指示を出した祐巳は、由乃に次の半殺しのターゲットを伝えた。 もともと持久力に難のある由乃は肩で息をしながら答える。 祐巳も度重なる戦闘でMPをかなり消耗している。
「この戦闘くらいはもつだろうけど…ちょっと…まずいんじゃない…」
「そうですね、あれだけ疲労していると外す可能性も上がるでしょうね」
そう言いながらデザートイーグルをホルスターから抜き、由乃が外した時に備える。 蔦子も周りを警戒しながらSPAS12ではなく、ジェリコ941に構え直す。 由乃は近接戦闘をしなければならない、今の蔦子とガストの距離だと下手にSPAS12(散弾銃)を使うと由乃に当たる可能性が高くなってしまう。
「だあぁぁ〜!!」
気合一線、由乃はガストを脳天から真っ二つにして屠ることに成功した。 ドサッと地面に崩れるガスト、しかしそこはアンデットモンスター、まだピクピクズリズリと5人のいる方へと動いている。
「〜志摩子さ〜ん、あとよろしく〜…」
「ええ、由乃さん、もう少し下がって」
由乃が倒したガストから離れるのを待ってから、志摩子は浄化魔法のストックから一つ呪文を唱えて開放する。 浄化魔法は人体に影響はないが、気分の問題である。
アンデットのガストは物理攻撃では完全に倒せない、物理的に足止めをして浄化魔法で一気に片付けるのである。 放って置くと復活して、最悪合体して手が付けられない状態になってしまう。
「8回目終了。 すごいエンカウント率ね」
「まだ…、駅が見えてますもんね…」
ここはダンジョン地下20階駅から150mの地点。
後に今回の祐巳たちのエンカウント記録は”ダンジョン150m間最高エンカウント”としてM市ダンジョン自治会史に残り、祐巳たちが止めなければギネスブックに申請されるところだった、が、それはまた別のお話。
志摩子が放った浄化魔法の青い光が粒子になって拡散していき、ぬちょぬちょゆっくり蠢いていたガストが砂と化して崩れていった。
集中していた意識を解いて、志摩子が息を一つ吐くと同時に、闇の向こうでガサガサと複数の何かが蠢く気配がする。
「ちょっと……まさか…」
「う〜〜っそ〜〜……」
「ら、ライティング!」
志摩子がライティングの光球を空中に放つ、新たに放たれた明るい魔法の光に照らし出されたのはリザードマン5匹、バジリスク3匹、オーク5匹、ゾンビ4匹、ガスト3匹の合計20匹。
祐巳は式神を召還し操るのにMPをかなり消耗していて、残が心許無くなってきていて回復するためにサコッシュを開けてお弁当を出そうとしていた。 由乃も乾坤一擲のスキルを使っている為MPを消費している、また敵に接近しなければいけないので疲労も溜まっていて、すぐの戦闘は無理そうな状態。 蔦子は今自分の持っている装備でどこまで抵抗できるか考えて青い顔をしている。
「や…やばいわね…数が多すぎるわ…」
「の、乃梨子…」
モンスター軍団に気圧されてジリジリと下がる、背中がダンジョンの壁に着いた時、乃梨子は溜息をついてデザートイーグルをホルスターに納める。
「祐巳さま、由乃さま、もっと下がってください!」
そう叫んだ乃梨子はサッと前に出てマントを跳ね上ると、その下から全長1219mmのグロスフスMG42軽機関銃を引っ張り出した。 先っぽにクレーンゲームで取った「糸色望ぬいぐるみ」が首を吊っていた。
「ど、どこから出したのよそれ〜〜〜!!」
由乃のその叫び声は、毎分1200発という 7.92m/m弾の猛烈な連射音にかき消された。
VoVoVooVoooVooooo〜〜〜〜
ガシャ ガチャッ ガッシャン
VoVoVooVoooVooooo〜〜〜〜
ガシャ ガチャッ ガッシャン
VoVoVooVoooVooooo〜〜〜〜
ガシャ ガチャッ ガッシャン
VoVoVooVoooVooooo〜〜〜〜
『ヒトラーの電気ノコギリ』の異名を持つMG42の50発入りドラムマガジン4つ分使って念入りにモンスター群を掃討掃射した乃梨子は、全力射撃で熱くなって陽炎が立っているバレルを気にもせず、マントの下に納めた。
「……いや〜……そんなもん持ち出して来るとはね〜、高いでしょそれ」
「中古ですけれどそれなりに……でも私は…」
少し頬を染めて志摩子の方を見た乃梨子は、蔦子がジェリコ941F/Rとカメラを構えて自分に向けたのに気がついた。
「で、でも本当に変ですね、こんなにいろいろな種類のモンスターが波状攻撃を掛けて来るなんて」
「ふむっ…即写性が落ちるのがネックなのよね…」
「本当に変ね……乃梨子、スカウターを持っていないかしら?」
「あ、私持ってるよ」
蔦子はデイバックの中からスカウターを取り出して装着する。
「で〜…これでどうするの? ……あれ? 祐巳さん」
「ほへっ? な、なに?」
何気なく祐巳と由乃の方を向いた蔦子は、祐巳のあるパラメーターが異常に高いのに気がついた。
「祐巳さん、チャームのパラメーターがものすごく高いんだけど、まさか何かそいうアイテム持ってたりしないわよね?」
「え〜? そ、そんなもの持ってるはず無いけど……え〜と……携帯でしょ…ハンカチでしょ…予備の護符でしょ…」
「ここって携帯通じるの?」
「最近アンテナ立ったらしいです」
蔦子に言われて不安になったのか、祐巳は自分のサコッシュの中の物を確認し始める。
「寄り代を作る和紙の予備でしょ…フラッシュライトでしょ…ウェットテッシュでしょ…アーミーナイフでしょ…ポーションでしょ…MP回復用にパンと、お弁当でしょ…」
「ちょっ…と…祐巳さん…パンは…種類はなに?」
「え…メロンパンだけど?」
「め…めろん…ぱん?…」
由乃は方頬をヒクヒクさせながら、志摩子と蔦子は顔の上半分に縦線を浮かべて口をポカ〜ンと開けながら、乃梨子は特に変わった様子は見えないが頬の辺りに汗が一筋。 祐巳はオロオロしながら「え? え? え?」っと由乃→志摩子→蔦子→乃梨子の順に顔を向ける。
「メロンパンを持ってダンジョンを歩くと、エンカウントが上がるって言い伝えられてるの知らないの?」
「え〜〜〜? 言い伝えって、このダンジョン発見されてから二十年くらい…」
「私も先週長老にお聞きしたもの、間違いないわよ祐巳さん」
「し、志摩子さんまで…」
「でも、メロンパンだけでこんなにエンカウントが上がるんでしょうか?」
「……ね、祐巳さん、お弁当持って来てたわよね……ウインナーは入ってる?」
「え? 確か入ってたと思うけど…」
「……ウィンナーは…タコ? カニ?」
「…た……タコ…」
”ずいっ”っと身を乗り出した由乃の上がった眉毛に、祐巳は背後を手探りしたが、残念なことに背後にあるのはダンジョンの壁だった。
「「「「 それよ!!! 」」」」
『ダンジョンに”タコさんウィンナー”を持ち込んではいけない』この言い伝えは発生年代は正確には分かっていないが室町時代とされ、江戸時代以降に広まったとされる。 草双紙の赤本『桃太郎』『桃太郎昔話』などの中にそれが散見されると、長老や賢者の意見は一致している。
「そんなぁ〜〜、何かの冗談かと思ってたよ〜ぉ〜」
「そんな強力な誘引材料二つも持ってたらモンスターの団体さんが来るわよ!」
「だから来てたじゃない」
「…そして…また来てますし…」
「「「 えぇぇぇぇ〜?!! 」」」
「っ?!」
乃梨子の言ったとおり、スライムの仲間で個体が大きいウーズが6匹 ぬらぬら と迫って来た。 由乃のような物理攻撃職では大きなダメージは与えられない、苦手なタイプの相手である。
「ねえ、あの後ろのヤツって……ワーキャット? 陸ザメもいるわね…なんか生命の危機を感じるんだけど…」
祐巳はMP不足で式神を具現化させられない、由乃は疲労で攻撃できない状態である。
「……私も、もう弾薬のストックが無いです」
「……遺書を書く時間はあるかしら…チキンゲートを使うのは嫌だわ…」
かないそうもない敵に遭遇してしまった場合の安全策として、各所に地上へ強制送還される扉が設けられている。 通称『チキンゲート』と言われ、原理は明かされていないが機械仕掛けで動いているわけではないようだ。 原理が分からないと言えばもう一つ、このゲートを使うと装備している物のすべてを剥ぎ取られる。 当然着ている物も剥ぎ取られるので素っ裸で地上に放り出されることになる、救済処置は無い。
「……そうよ…祐巳さん、お弁当とメロンパンを貸して」
「へっ? ああ、分かったわ」
なにやら閃いたらしい由乃に、祐巳はサッコッシュからお弁当箱とメロンパンを取り出して渡す。 受け取ったお弁当のふたを開けた由乃は ずいっ っと近づきつつあるモンスター群の前に見せ付けるようにそれを差し出した。 一斉にモンスターの視線が、お弁当とメロンパンに集まる。
「う〜〜りうりうりうりうり〜〜……… そ〜〜れとってこ〜〜〜い!」
お弁当とメロンパンをゆらゆら左右に動かして充分視線が集中したのを確認した由乃は、お弁当とメロンパンとモンスターの視線をポ〜ン反対の壁際に放った。 最強の誘引剤に視線と意識と本能を引き寄せられたモンスターは、着地点に我先と殺到した。
「うあぁぁ〜〜、強烈ねぇ〜…」
「ぁぁぁぁ〜、私のお弁当がぁ〜〜メロンパンが〜…」
「さあ、今よ! 志摩子さん、一気にやっちゃいなさい!!」
由乃に言われてハッと我に返った志摩子は、ストックのうちから攻撃魔法の呪文を詠唱し始める。 キープした最後の一小節だけなのですぐに呪文は完成して、それをお弁当とメロンパンの争奪戦に夢中になっているモンスターに向けて解き放った。
「……ニュークリア!!」
「え? ちょ、それって火炎系の全体魔法じゃあ…?!」
放たれた巨大な火の玉が圧倒的な熱量でモンスター達を一瞬にして焼き払い、勝負は決まった。
* * * * * *
5人は駅の待合室に無事モンスターにも合わずに生還した。 150mだから当たり前の話である。 先ほどまでが異常だったのだ。
一瞬で勝負が決まる程圧倒的な熱量の魔法だったが狭い範囲で使うには大袈裟すぎた、ただ志摩子もこの魔法を使えるようになってから初めて使うので威力は知らなかったのだが、近くにいた者にとってはたまったものではない。
「ごめんなさい、ごめんなさい…」
焦げ焦げになってしまったメンバーに、志摩子は謝りっぱなしである。
「まさかあんなに大きな火球が出るなんて思わなかったの、ごめんなさい…」
「ぅぅぅぅ、髪少し切らないとダメかな……」
「ぅぅぅぅお弁当箱溶けちゃった…」
「ま、命あってのものだね……かな?」
「取り合えず無事戻れたんですから…」
「…焦げちゃったけどね…」
「……もう一つ…ごめんなさい…」
「え? 何かあったの?」
「その…ヒーリスを使う間がなかったもので…」
何かが壊れる音がした。
〜〜・〜〜 〜〜・〜〜 〜〜・〜〜 〜〜・〜〜 〜〜・〜〜 〜〜・〜〜
後日、無事志摩子は全体回復魔法ヒーリアの取得に成功したと言う。
〜〜〜〜 了 〜〜〜〜