「ノリー、【No:2862】のつづきなの!」
「わかってるよ。雛苺」
「だっこしてなの!いっしょにみるの!」
「はいはい」
「相変わらず、甘えん坊な子ねぇ」
「ふふふ、水銀燈、うらやましいの?」
「そ、そんなわけあるわけないじゃぁない」
「ふふふ、ほんと素直じゃないわね」
「///」
『マリア様が見てる×ローゼンメイデン』(注:クロスオーバーです)
島津家では
「ローゼンメイデン1の策士、金糸雀とはカナのことかしら」
「へー、変わった名前ね。わたしは島津由乃よ」
「由乃・・・よっちゃんかしら!よろしくかしら、よっちゃん」
「わたしはスルメじゃなくよ、すずけイカか!」
「?何をいってるのかしら?」
「ネタが古すぎたわね。ところで、金糸雀は何しにきたの?」
「いい忘れたかしら。カナはアリスになるために来たかしら」
「アリス・・・ アリス君のこと?」
「アリス‘君’?アリスは究極の少女のことだから、どちらかといえばアリスちゃんかしら」
「ああ、そういう意味ね。アリス君になりたいのかななんて何考えていたのかしら」
「よっちゃん、先走りすぎかしら」
「そうね。それで、そのアリスなるために私は何をすればいいの?」
「よっちゃんはカナのマスターになってほしいかしら」
「マスターね・・・いいわね。おもしろそう」
「じゃあ、カナの指輪にキスするかしら」
「派手な指輪ね」
ちゅ
「これでいいの」
「OKかしら」
「あまり実感が感じられないけど、これでマスターになれたのね」
「手を見るかしら」
「えっ・・・うわっ、私の手にも派手な指輪が」
「これでカナのマスターかしら。改めてよろしくかしら」
「え、ええ。よろしくね」
「(ぐ〜)よっちゃん、お腹すいたかしら」
「人形もお腹がへるのね」
「カナはただの人形じゃなくてローゼンメイデンだからかしら」
「ふーん。世の中まだまだ不思議なことが多いのね」
「そうなのかしら」
「わかったわ。私がとっびきりの料理をごちそうしてあげる」
「ありがとうかしら、よっちゃん」
「ふふふ、任せなさい。金糸雀は何が食べたいの?」
「カナは玉子焼きが食べたいかしら。砂糖が入っていて甘いのがいいかしら」
「玉子焼き〜?作りがいがないわね。まあいいわ。待ってなさい」
ばたんっ
「・・・よっちゃんは見た目が当てにならないの典型例かしら」
台所
「とびっきりおいしい玉子焼きを作るわよ」
「甘さ際立たせるために最初は辛く、だんだんと甘くなる玉子焼き」
「題して玉子焼きの‘味覚革命’よ」
「まずは卵を2つ割って」
こんこん
「あれっ?なかなか割れないわね」
ごすごす
「あーもう」
がんがん ばかん
「・・・殻が大量に入ちゃったわ」
「まあ、大きな殻は取って」
「あとは目立たないから大丈夫よね・・・」
「はっ!!」
「‘触感革命’!?」
「かの天才、アイザック・ニュートンはりんごが落ちるという偶然によって」
「物理界の大発見をした」
「わたしに起きた偶然・・・」
「これも料理界の大発見に値するんじゃないかしら」
「ただ柔らかいんじゃない」
「噛んでる途中で意外な食感」
「アイスクリームの中のチョコチップね」
「あ〜わたしが恐ろしい」
「金糸雀に恐がられたらどうしよう」
「よっちゃん、この玉子焼き、何故か恐いかしら」
「そうなの?普通に作ったのだけれど」
「カナは色々な玉子焼きを見てきたかしら。このカナがいうのだから間違いないかしら」
「ふーん、そうなの。まあいいから食べなさい。冷めたらまずいわよ」
「そ、そうね。いただきますかしら」
きりっ ひょい ぱく
「!!!!」
「どうかしら?」
「う、うまいかしらーーーーーーーーーーーー」
「そんな大袈裟な」
「これは革命!!玉子焼きの革命かしら!!」
「ふふふ」
「こんな玉子焼きを作るなんてカナ、マスターが恐いかしら」
「こんな玉子焼きならいつでも作ってあげるわよ」
「よ、よっちゃーーーーーーーーーーーん(泣き)」
「なんてね。あっもうこんな時間じゃない。早く作らなきゃ」
「辛さはタバスコでいいわよね。でもこれじゃ辛すぎるか・・・」
「じゃあ、甘さは練乳でっと」
「はい完成」
由乃の部屋
「(ぐ〜ぐ〜ぐ〜)よっちゃんまだかしら〜」
ばたん
「金糸雀ーおまたせー」
「よっちゃん、遅いかしら!」
「ごめんごめん。はいっ、由乃特製玉子焼き‘玉子焼き革命’よ」
「・・・・」
(た、確かに革命かしら。赤、白、黒。玉子焼きなのに黄色じゃないかしら。それに匂いもなんて表現したらいいのかしら)
「よ、よっちゃん、この玉子焼き、何故か恐いかしら」
(っていうか玉子焼き?)
「そうなの?普通に作ったのだけれど」
(やっぱり、なかなか鋭い子ね)
「カ、カナは色々な玉子焼きを見てきたかしら。このカナがいうのだから間違いないかしら」
(冗談かしら?つっこんでいいのかしら?)
「ふーん、そうなの。まあいいから食べなさい。冷めたらまずいわよ」
(早く感想が聞きたいわ)
「そ、そうね。いただきますかしら」
(やっぱり、冗談ではないのかしらorz)
きりっ ひょい ぱく かりっ にゅる ぬちゃ
「!!!!」
(えっ!!!?!)
「どうかしら?」
(金糸雀・・・あなたは大発見の第1証人になるのよ)
「さhfghふぇぎあbjdfーーーーーーーーーーーー」
(甘い?辛い?‘かりっ’?なんなのかしら!なんなのかしら!?)
「そんな大袈裟な」
(金糸雀ったら、声にならないくらいおいしいのね)
「これは革命!!玉子焼きの革命かしら!!」
(死ぬーーーーーーー)
「ふふふ」
(今度、令ちゃんにも作ってあげようっと)
「こんな玉子焼きを作るなんてカナ、マスターが恐いかしら」
(もちろん、色々な意味で)
「こんな玉子焼きならいつでも作ってあげるわよ」
(予想どうり!ニヤッ)
「よ、よっちゃーーーーーーーーーーーん(泣き)」
(先が思いやられるかしら・・・)
ま、まあこんな出会いもありますよ。物語はまだまだ続く。
(ちょっと長すぎたかな・・・)