「やっ」
ごきげんよう、本日は何の御用でしょうか?
「聡子に野暮用ができちゃってさ、人手が足りないんだわ、それでね、明日と明々後日の放課後に一年生の指導を手伝ってくれないかな、なんて思ってるんだけど、頼めるかな?」
わかりました、ただ話が変な方向に進むようでしたら帰らせていただきます
「ありがとー、助かるよ、それじゃよろしくね」
ごきげんよう
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一部を除きすべてオリキャラです、ご注意ください
というわけで剣道部にいるのだが
ぅー
ぃったー
初心者の多いこと多いこと、これでは人手が足りなくて当然だ
「せんせー、次は何をすればいいですかー?」
「素振りはさせてくれないんですかー?」
10分休んだらもう3セット、手を抜いちゃだめだからねー、素振りをしたければそれなりの体力をつけなさい
「はーい」
そこ、姿勢を乱さない!
「「はい」」
打ち込み甘いよー、そんなんじゃ一本取れないよー
はい
視線がぶれてる、集中切らさない
はい
あっちで素振りこっちでストレッチ、このめまぐるしい状況を聡子さまは一人で仕切っていたのだろうか、だとしたらすごい、少し見直しました
ぁぁ、つかれたぁ
「お疲れさまぁ、どう、誰が一番伸びると思う?」
そんなこといえるとお思いですか?
「いやまあ、もちろん本人の努力次第だとは思うよ、でもさ、直感的にさ、この子は伸びるって思うことない?」
無いとはいいませんけど、そういう考え方はしたくありません
「そっかー、ミキや優と戦ったときはどうだった?」
もっと言えません
「そうだよね」
……
「そんなかしこまらない、あなたより強い人がいるとしたら先代黄薔薇様くらいね、あと先生、あの人は特別だから」
そうなんですか
「知らなかった?とても有名な人なのよ」
知りませんでした
「聡子と出会ったのも先生の道場だったの、あの頃の聡子は……、うん、この話はしないでおこう」
はぁ
「今日は来てくれてありがとね、明後日もよろしく」
はい、お疲れさまでした