【3032】 UFO講座雑誌をプレゼント  (弥生 2009-08-19 02:59:13)


ごきげんよう、お姉さま方。読み切りです。
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「お姉さまはUFOをシンジマスカ?」
いきなり変な事を言い出すこの少女は柚木 夏美
「いきなり何を言い出すのかしら?あなたこの暑さでとうとう頭がおかしくなったのかしら?」
そういうこの少女は坂本 沙織
「この間ネットサーフィンをしていたら、『UFO講座』というのを見つけまして、今申し込むと過去3年分の雑誌をプレゼントしてくれるそうです。」
「もう少し女の子らしいサイト見なさいよ。」
「今年ご卒業されるお姉さまに、何かインパクトのある思い出をと思ったのですが。」
「インパクトありすぎよ!」
「そうですか。では『UFO観測隊に1日体験入隊』というのはどうでしょう?」
「...UFO以外ないの?」
「では『キャトルミュー...』」
「UFOから離れろ!いい加減にしなさい!何でそんなにUFOにこだわるのよ!!」
「今日は私の誕生日なので、両親にお姉さまを紹介しようと思いまして。」
「何で夏美のご両親とUFOが関係するのよ!!」
「だって私は...」
その時夜空に何かが光った。
「な、何っ?」
その光はどんどん近づいている。
「パパ、時間通りに来てくれたんだ。」
「な、夏美っ、あなた、いったい...。」
「私は.........。」
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「はっ?!」
ガバッ
チュンチュン、チチチチ...
「あ、朝...夢だったの...はっ?今日は何日っ?」
沙織は、あわててTVを付けて携帯を確認する。
「そ、そうよね、夏美は今、ご両親の田舎に帰ってるはず、居るわけ無いよね...。今日戻って来るんだし...。」
カレンダーを見ると印しが付けてある。
『夏美とデート』
「でも...何であんな夢なんか見たのかしら?」
ふと、昨日のTV欄を見てみる
特番で『UFOの真実』とかかれてある。
「あんな番組を見たせいね。あの子が宇宙人なんて...そんな馬鹿な事...無いよね...。」
夢と知って落ち着く。
「いつまでも馬鹿な事考えない。昼頃には帰って来るんだから、迎えに行ってあげないと拗ねちゃうわ、あの子。さあ支度支度っと。」
*****
「お帰りなさい、夏美。」
「ただいま帰りました、お姉さまっ!」
抱き合う2人。
「疲れたでしょう夏美?」
「いいえ、お姉さまのお顔を見たら疲れも吹き飛びました。」
「そう。」
「ところでお姉さまはUFOをシンジマスカ?」
「えっ?」


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