それは、友と交わした
遥かな約束の物語。
「青銅の時代」の終焉から1200年
大陸では新たに勃興した「神聖帝国」がその勢力を広げ、
あまねく辺境の地を、かっての「古代王国」領域までも呑み込みつつあった。
そんな中、帝国の侵攻を受けた「エリン島」では、ゲール族の少女「リアンノン」が、
魔王「アロウン」復活の儀式の為、今まさに、生贄にされようとしていた。
様々な要因が重なり、儀式自体は失敗してしまったかのように見えたが、結局、魔王「アロウン」は復活してしまう・・・。
かって・・・黄金の時代があり、
白銀の時代があり
青銅の時代があった。
そして、東京都武蔵野の丘の上にあるという「私立リリアン女学園高等部」でも・・・・、
「ごきげんよう」
「ごきげんよう」
さわやかな挨拶が、澄みきった青空にこだまする。
マリア様のお庭に集う乙女たちが、今日も天使のような無垢な笑顔で、背の高い門をくぐり抜けていく。 汚れを知らない心身を包むのは、深い色の制服。
スカートのプリーツは乱さないように、白いセーラーカラーは翻らせないように、ゆっくりと歩くのがここでのたしなみ。
もちろん、遅刻ギリギリで走り去るなどといった、はしたない生徒など存在していようはずもない。
そしてここに
ここは、リリアン女学園の中庭立つ薔薇の館の2階
「ごきげん・・・・?」
ビスケットの扉のノブに手をかけ、扉を半分んだけ開けた所で、固まる少女が一人
白薔薇こと、藤堂志摩子
志摩子さんは、1人の少女を見詰て固まっていた・・・・
よく知る少女、見間違えるはずなどない、親友の1人であり、山百合会の仲間
紅薔薇こと、福沢祐巳である。
だが!身長がいつもの半分くらい、リリアンの制服と違う服装。
白を基調にモスグリーンのラインと紺色の縁取りをされた半そでのシャツにボレロ
シャツの中にモスグリーのハイネック
大きなねこみみを思わせる装飾のついた帽子にゴーグルを首に下げ厚めの手袋
前後左右に良く使い込まれた皮製の鞄を腰につけて
黒いスパッツに薄茶色のハイソックスと白いショートブーツに紺の縁取り
ハイソックスと同色系のハンドウォーマー
自身よりも大きなハンマーを背負っている・・・
藤堂志摩子は、固まっていたビスケットの扉のノブに手をかけ、扉を半分んだけ開けた所で
執務室の中には、祐巳さんがいた・・・
「ごきげんよう♪、志摩子さん♪みてみて♪ボクこんなに一杯♪ガラクタ拾ってきたんだ〜♪さすがだね♪リリアン女学園♪ガラクタも良質〜♪金物ならいいもの♪お作りしますよ♪」
志摩子に見せるように、1つのガラクタを持ち上げて、デコピンの要領でパチンと叩く、
「綺麗な音がするだろ♪混ざりもののない♪良質な金属を使っている証拠さ♪これだけ有れば新しい♪なべや包丁♪すぐに作ってあげられるよ〜♪」
「また!なべや包丁か?」
どこからともなく魔王の声が・・・
「あわわ〜」
「ぶ・・・武器、ですよ〜ね(滝汗)・・・アロウンさま〜」
東京都武蔵野の丘の上にあるという「私立リリアン女学園高等部」は、今日も平和な日常であった、っておい!