【3211】 死が二人を分かつまで  (bqex 2010-07-20 00:13:58)


『マリア様の野球娘。』(『マリア様がみてる』×『大正野球娘。』のクロスオーバー)
【No:3146】【No:3173】【No:3176】【No:3182】【No:3195】【No:3200】【これ】
(試合開始)【No:3219】【No:3224】【No:3230】【No:3235】(【No:3236】)【No:3240】【No:3242】【No:3254】(完結)

【ここまでのあらすじ】
 福沢祐巳は大正時代に連れて行かれるが帰れなくなる。
 平成の山百合会と大正時代の桜花会が野球の試合をする事が帰還条件と知った小笠原祥子は大正時代に乗り込み、小笠原晶子に試合を申し込み、チームを結成した。



 大正十四年八月十五日。
 午後、晶子は実家のテラスで客人と会っていた。
 よく晴れた夏空から日が射してくる。

「……明日の試合の審判ですが、高原は呼びません。いまだに鈴川さんに未練があるらしくて、試合を放っておいて、鈴川さんを口説きそうなものですから」

 そう言って客人であり、晶子の許嫁である岩崎荘介は苦笑した。

「そうしていただけると助かります。小梅にはすでに許嫁がいて、彼女のお父さまも本当に迷惑しているんです」

 ちょっと大げさに晶子はため息をついて言う。

「高原には僕から注意しておきます」

 荘介はそう言ったが、あの高原が簡単に引くだろうか、と晶子はちょっと不安になった。

「ごめんなさい。いろいろと厄介なことばかりお願いしてしまって」

 晶子は頭を下げて言った。

「いえ。高原のことは僕にも全く責任がないとは言えませんし、審判のことはこちらも勉強になります。特に女子同士の試合というのは興味深い」

「まあっ」

 晶子の声にはっとしたように荘介は弁解する。

「あ、いや、そういうつもりではありません。皆さんには僕たちも見習うところがあると思ったまでです」

「わかってます」

 晶子は返事をした。それは、女子の野球を見世物か何かのような色物としてではなく、弱くとも野球だと認めてくれたことへの返事だった。
 だが、照れてしまって少々物言いがきつくなってしまって、二人は黙ってしまった。

「あの」

 沈黙の後、荘介が口を開いた。

「なんでしょうか」

「ここにボールはありますか?」

「ええ」

「よかったら、キャッチボールをしませんか?」

 言われて、晶子は家にあるボールとグラブを取りだしたが、グラブは自分の分しかない事に気がついて、どうしようか、と荘介の顔を見た。
 荘介は当然のように自分のグラブを取りだし、上着を脱ぎ、シャツの袖をまくって、庭に出ていた。準備がいいのか、たまたまなのか。それとも、機会があれば晶子とキャッチボールをしたいと思っていたのか。
 晶子は庭に出ると適度な距離を取った。
 ボールは晶子の手の中にあった。

「いきます」

 軽く晶子はボールを放った。荘介のところまで無事に届く。荘介も同じように軽く放る。
 それを晶子は受けた。小梅とは違って少し力強い球だったが、対戦した時のことを考えればかなり手加減して投げていることがよくわかった。
 それを晶子がまた放り、同じように荘介が返す。

 ポン、ポン、ポン、ポン。

 時折球があらぬ方向に飛びそうになるが、荘介は素早く動いて捕球し、晶子が取りやすいように投げ返してくる。
 どんな球が来ても荘介はうまく動いて落とさずに捕る。晶子も自分の方が先に落とすのは嫌だったので、たまに強い球が来てもそれをしっかりと受け止める。

 ポン、ポン、ポン、ポン。

 グラブにボールが収まる音が響く。

「あ」

 先に落としたのは荘介だった。
 晶子の球が大きくそれて、なんとか捕ろうとしたのだが、ちょっとだけ間に合わずに逸らしてしまったのだ。
 走って転がるボールを追いかけていく。
 晶子もボールを追いかけた。
 ようやく追い付いて、ボールを拾った荘介が振り向くと、すぐ後ろに晶子の姿を認めて、笑顔を見せて言った。

「ちょっと疲れてきましたね。休みましょう」

「そうですね」

 二人は木陰のベンチに並んで腰かけた。

「明日は試合ですからね。もう、これくらいにしましょう」

「ええ。これ以上明日の審判とキャッチボールをしていてはよくありませんわ」

 そう晶子が言うと荘介は、おや、という顔をして晶子の顔を見た。

「審判には平等であっていただきたいだけです。片方に有利な判定ばかりでは勝っても後味が悪いですし、負けても認められませんもの。勝利は自分たちの努力で呼びこまなくては意味がありません」

 晶子の言葉を聞いて、荘介は満足そうに微笑んで言った。

「わかりました。明日は平等な判定になるよう僕も頑張ります」

「約束しましたわ」

 二人は出会ってから初めて笑いあった。



 晶子が学校に戻る途中で見慣れた後姿を見つけた。
 小梅であった。

「小梅」

「……あ、お嬢」

 駆け寄って、肩を叩くまで小梅は晶子に気づいていなかったようだ。
 喜びと興奮が顔一面に出ていた。

「お安くないわね。三郎さんといいことがあったんでしょう?」

「ど、ど、ど、ど、ど」

 動揺し、赤らめた顔を両手でパチンと小梅は叩いた。

「顔にみんな書いてあるわよ。それに、今更隠しだては無用じゃない」

 それもそうだ、と思ったのか小梅は少し落ち着いたようだった。

「まったく、しっかりして頂戴。明日は試合なのよ」

「うん。……あ、そういえば」

「何かしら?」

「また、前の試合の時と同じことやるのかな?」

「何のこと?」

「ほら、夫婦がどうのって言われて……」

 バッテリーは夫婦と同じなのだから、と乃枝に強要されて、二人は同じベットで眠ったのだ。

「まだ結婚していないからわからないけれど、夫婦という表現はあながち間違ってはいなかったわね。小梅はそう思わなかった?」

「……思った」

「じゃあ、どっちでもいいじゃない」

 晶子が笑うと、小梅もつられたように笑った。
 手を差し伸べると、小梅が握り返してきた。

「『その健やかなるときも 病めるときも』」

「『喜びのときも 悲しみのときも』」

「『富めるときも 貧しきときも』」

「『これを愛し これを敬い』」

「『これを慰め これを助け』」

 二人はコツンとおでこをぶつけた。
 頑張ろう、と口には出さなかったが、お互いの思いが伝わってきた。

 ◆◇◆

 平成。
 小笠原邸の一室には祥子がバレエを習っていた頃に使っていた、大きな鏡のある部屋がある。
 祥子はその部屋でフォームのチェックを行っていた。祐麒さんに習った通りの動きがきちんとできているか、鏡で見ながら繰り返す。

「おお、ここにいたのか」

「お祖父さま。どうしてこちらへ?」

 部屋に入ってきた祖父を見て、祥子は驚いた。

「ひどいことを言うな。自分の家に帰ってくるのは当たり前だろう」

 苦笑して祖父は言うが、祥子が驚いたのにも理由があった。
 野球中心の毎日を送っていたので忘れがちだが、もう終業式も終わり、世間では年の瀬で忙しく、多忙な祖父は普段であれば大晦日の夜まで帰ってこない事もしばしばなのだ。

「祐巳ちゃんがいなくて、ボケてしまったのかな?」

「そんなことはありません」

 おそらく、祖父は祐巳が行方不明、表向きは誘拐の疑いもあるため、家の様子を見に戻ってきたのだろう。

「そうだな。何か始めたようでもあるし」

 祥子の格好を見て祖父は言った。

「続きをやってみなさい」

 促され、祥子は祐麒さんに習った通りのフォームを披露した。

「アレに似ていい形だ。もっと練習するとうまくなる」

 満足そうに祖父は言った。

「アレ、とはなんですか?」

「アレか。アレはアレだ」

「アレ、だけではわかりません」

「随分と意地が悪いことを言うようになったな」

 わかるだろう、と呟いた後、祖父は言った。

「晶子だ」

「お祖母さまですか?」

「うむ。祥子は知らないかもしれないが、晶子も野球をやっていてな。試合を申し込まれて、戦ったことがある」

 昔を懐かしむように、遠い目をして祖父は言った。

「お祖母さまは、どのようなお方だったのですか?」

 小笠原の祖母は随分前に亡くなってしまったので祥子の中で印象はそれほどなかった。ところが、祐巳が大正時代に連れて行かれたことで随分と身近な存在になり、実際に会話(喧嘩?)もした。そのせいか祖母の話に非常に興味があった。

「聞きたいのか?」

 祥子がうなずくと、仕方がないなあ、という顔をしてから、祖父は木の床に座った。祥子もそれに倣って隣に腰を下ろした。

「大正時代というのは平成の世の中とはずいぶん違っていて、男尊女卑という世の中で、女性にはいろいろな権利がなかった。『家制度』といって、戸主が家を統率し、家族はそれに従うだけというのが当たり前の世の中だった。そんな時代、当時の小笠原の家には娘が一人しかいなかった。女性でも戸主になれないことはなかったが、いろいろと不便がある。そこで婿養子を迎えようという事だった。一方、岩崎の家は兄が継ぐことが決まっていたから、こちらは婿養子に出されることもあるだろうと思っていた。そんな時に見合いの運びとなって、晶子を紹介されて……一目で気に入った」

 ちょっと照れたように祖父は言った。

「だが、当時は『男女七歳にして席を同じくせず』などといって、教室どころか遊ぶのも男女は別々で、同じ年頃の女性とはほとんど口もきいたことがなかった。それでこちらはすっかり舞い上がってしまって。晶子の気に障るような事を言ったらしい」

 今の祖父の姿からは想像できないエピソードに祥子は驚き、というか感動を覚えた。もちろん、祖父とこんな話をするのは初めてだった。

「何をおっしゃったんですか?」

「はっきりとは覚えていないが、当時打ち込んでいた野球をやっていることと、家にいてくれれば、社会に出なくても学歴がなくても構わないというようなことは言った」

 はっきりと覚えていないと言いながら、結構覚えているようだった。

「そんなことをおっしゃったんですか?」

 祥子は眉間にしわを寄せ聞き返した。

「今の感覚でいえば失礼なことかもしれないが、当時は女性の社会進出は今よりずっと苦労が伴って、差別もあった。だから晶子にはどんな苦労も嫌な思いもさせたくないと思ってそう言ったのだが、それは間違っていた」

 何かを思い出したように祖父の唇の端が微かに上がった。

「晶子は夫婦になるからには苦楽を共にして当然だと思っていた。それをさせないということは晶子のことを認めていないと思ったのだろう。あの時はただ戸惑ったが、いろいろあった今ならわかる」

 そう言って祖父はうなずいていた。

「負けず嫌いで、プライドが高くて、お転婆で、一途で、時折不器用で……本当によく似ている」

 いい子いい子、というように祖父は祥子を抱き寄せると頭をなでたが、すぐにその手が止まった。祥子は祖父の顔を見た。

「本当にいろいろあった。もちろん戦争のこともあるが、苦労をかけてしまって……」

 それは初めて見るような悲しそうな寂しそうな表情だった。
 祖父は祖母を今でも愛している。『死が二人を別つまで』という言葉があったが、もう会えなくなってしまった今もなお愛している。
 祥子の中で一つの違和感を覚えた。聞くのであれば今しかない、そう思って祥子は叱られるのを覚悟で聞くことにした。

「お祖父さま。こんなことを伺うのは失礼だともわかっています。でも、それでも伺いたいことがあります」

「どうした?」

「家のものから妙な噂を聞きました。お祖父さまは外に囲っている女性がいらして、お正月の二日と三日にいつも家を開けるのはその方のところにいくのだと。それは本当のことなのですか?」

 祖父は驚いたように目を見開いて、祥子の目を見た。

「そうか。祥子はそのことを知っていたのか」

「ほ、本当にそうなんですか?」

 否定してほしかった祥子の動揺が微かに出た。

「あの時代、女性にはいろいろな権利はなく、戸主にはいろいろな権利があった。家族の結婚も戸主の了解がなければいけなかった。だから、好き嫌いどころではなく、顔も見たことのない相手や意にそわない相手のところに嫁がされるということもまかり通っていた。その人は晶子の知人で、他に思う相手がいながら、金が原因で別の相手に嫁がされるところだった。晶子なりに葛藤があったのだろう。話を聞いた時はかなり切羽詰まった状態で、双方に金を渡し、囲うということでそれを止めたのだが、今度は彼女を金で買ってしまったと泣いてしまった」

 祥子は言葉もなく、ただ祖父の告白を聞いていた。

「囲ってすぐに彼女は彼女の思う相手と結ばれた。御主人の方は亡くなってしまったが彼女は今でも健在で、正月に挨拶にいっている。遠方で日帰りは出来ないからどうしても途中の宿で一泊する必要があるがな」

「それは、茶飲み友達ではありませんか」

 思わず祥子は口に出してしまった。

「実際に茶飲み友達だとしても、一度でも囲ったのであれば彼女の人生に責任がある。事実、今までも必要があれば援助はしてきた」

「もし、お祖母さまに頼まれなければ」

「そんなことはしなかっただろう」

 即答された。
 祖父が正月にいなくなるのは祖母への不義理どころか、祖母への誠意といってもいい理由であることを知って、祥子はここまで愛されている祖母はなんという幸せ者なのだろうと思った。
 そして、祖母だけではなく、祖母に頼まれた方の人生の面倒までみる祖父の懐の広さも知った。
 この祖父になら、あの話を切り出してもよいのではないか、と祥子は別の話を切り出した。

「お祖父さま」

「まだ何か?」

「それならば、孫の意にそわない婚約もなかったことにしてはいただけませんか? 優さんとの婚約を白紙に戻していただきたいんです。小笠原グループの将来を考えたならば損失かもしれませんが、二人で話し合いました。それで出した結論です」

 祖父はきょとんとした表情をして言った。

「白紙にするのは構わないが、どうして小笠原グループが出てくるんだ。会社と一個人の問題は関係ないだろう」

 今度は祥子が面食らう。

「では、なぜ私たちを婚約させたんです? 優さんを婿養子にして小笠原グループを任せるおつもりだったのではないのですか?」

「今は大正時代ではない。誰がそんなことを? まさか、祥子は忘れてしまったのか?」

 やれやれ、というように祖父がため息をつく。

「何をです?」

「祥子がどうしても優のお嫁さんになりたいと駄々をこねたから、まとめた話だったのだが」

「ええええっ!?」

 祥子は仰天し、お嬢さまらしからぬ悲鳴に近い声を上げた。

「それ、いつの話ですっ!?」

「幼稚舎に入った頃だったかな。子供の気まぐれだろうから、どちらか一方でも嫌がったら無理強いせずに白紙に戻すという約束になっている。一応優にも話はするが、問題はない」

「……そうでしたの」

 気が抜けて、祥子はつぶやいた。
 祖父は面白そうに祥子を見つめて笑っていた。

 ◆◇◆

 某所。

「ねえ、待って。お願い」

 ありさが今日子の手をつかむ。

「お断りよ」

 今日子がその手を払う。

「そんな。松平瞳子が福沢祐巳のロザリオを受け取らなくてもいいって言うのっ!?」

 ありさが金切り声を出す。

「私はこの時代に生れた人間だから、祐巳さんが過去に行ったままでは困るけど、祐巳さんの妹が誰になろうとも未来の可能性の一つだから困らないわ」

 冷ややかに今日子は言った。

「私にとってはあの二人が姉妹になるのは『過去』なのよっ! 歴史が変わって時空が壊れてもいいのっ!?」

「それは、あなたのような未来の視点で見ると『時空が壊れた』ことになるのでしょうけれど、私たち現在の人間から見ると『違う未来が生まれた』にすぎないし。壊れた時空が未来であれば再構築すればいいだけよ」

「あなた、なんてひどいことを言うのよ!」

 睨みつけてありさが言う。

「ひどいのはどっちよ。元はといえばあなたが桜見鏡子に怪我をさせて記憶操作して辻褄を合せようと祐巳さんを過去に連れて行ったのが発端でしょう? 祐巳さんの件はなんとかするけど、それ以上、あなたの後始末をする気はないわ。それより、もっと心配しなきゃいけないことがあるんじゃない?」

 今日子の目が鋭くなる。

「な、何?」

「祐巳さんのことを警察に届けちゃった件で辻褄を合せたり、フォードTTを借りなきゃいけなくなったから、上の方に報告させてもらったわ」

「え」

 ありさは固まった。

「念のために言っておくけれど、私の行動は上の方の許可を得て行っていることだから、万が一邪魔をすると本当に犯罪者になるわよ。では、ごきげんよう」

 今日子はそう言うと立ち去った。

 ◆◇◆

 平成。
 試合当日を迎え、一同は小笠原邸に集まり、ユニフォームに着替えた。

「大丈夫? 忘れ物ない?」

「向こうのトイレって、たぶん水洗じゃないから今のうちにいっておいた方がいいわよ」

「向こうは夏よ。日焼け止め塗り忘れないでね」

 支度を整え終わる頃、小笠原邸のインターホンが鳴り、祥子が応対する。
 まもなく、クラシックカーがゆっくりと駐車場に入ってきた。運転席にいたのは、大正時代の洋装に身を包んだ今日子であった。

「大正時代の自動車?」

「の、形をしたタイムマシン。フォードTT、円太郎バスともいわれる十一人乗りのものよ」

 運転手も数に入るので、帰りは定員ギリギリということになる。

「これが我々の『デロリアン』ってわけね」

 デロリアンとは時空を超える映画に出てくるタイムマシンのベースカーである。
 九人は乗り込んだ。

「いい? ちょっと揺れるから、気をつけてね」

「わかったわ」

 祥子が返事をすると、円太郎バスは揺れながらゆっくりと走り出す。
 そして、小笠原家の門を出て、ちょっと進むと時空移動を開始した。
 景色がぐにゃりと曲がるような独特の感覚なのか、円太郎バスの揺れなのか、よくわからない振動が続くと、景色が徐々に戻っていく。
 大正時代の鳥居坂を上って、その場所にやってきた。

 『東邦星華女学院』

 校門の前で円太郎バスが止まる。
 現在、大正十四年八月十六日の午前九時、試合まであと一時間だった。

【No:3219】へ続く


【マリア様がみてる派へのフォロー】
岩崎荘介(いわさきそうすけ):晶子の許嫁。父親は銀行の有力者らしい。朝香中野球部のエースで四番。行動力があるが、イレギュラーに弱い。また、気に入った相手には自分を大きく見せる癖があり、一目惚れした晶子を怒らせてしまった。北見、柳、高原といった野球を通じての友人も多い。
それ以外の『兄がいる』『婿養子』だの『孫は祥子と優』だのという設定はクロスオーバー補正という名の捏造なので安心していただきたい。

【大正野球娘。派へのフォロー】
祥子の祖父:原作では卒業式で祐巳がみかけた以外の登場はなく『明治生まれの頑固者』『女性を外に囲っている』『麺類はダシを取って作ったつゆじゃないと嫌がる』『囲碁仲間の医師がいる』『祥子に高そうなジーンズを買ってやった』は全て伝聞である。
このSSでは『祥子の父融を息子、柏木を孫にもつ数十年後の岩崎荘介』というオリキャラ同然のクロスオーバー補正を行った。


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