私は、がっくりと跪いた。
ちょうど、こんな感じに。→ orz
今日は、私の誕生日だった。
薔薇の館でただのお茶会ではなく、私の誕生会を開いてくれた。
誕生会なんて初めての経験だったけど、仲間に祝ってもらう誕生会は悪くないなと思った。
令さまの作ったケーキをおいしくいただき、お茶を楽しんだ。
一段落した頃、祐巳さまが下の倉庫から手提げ袋を持ってきた。
「これは薔薇の館のみんなと蔦子さんからプレゼント。受け取って」
祐巳さまはそういって、持ってきた手提げ袋を私にくれた。その袋にはやたら重く、そしてやたら大きな包みがはいっていた。
「自信作だから、大事に使ってね」
そういって、黄薔薇様が私に向かってウインクする。
「ありがとうございます」
私は胸が熱くなって、深々とお礼のお辞儀をした。
家に帰り着替えがすむと、袋の中からプレゼントを取り出した。
その場で、あけようとしたのだが、かさばるから家であけてほしいと言われたのだ。
私は何が入っているんだろうと、帰宅している途中わくわくした気持ちでいっぱいだった。
ありがとうございます。プレゼントをくれた人たちに、改めて感謝の気持ちを捧げ、どきどきしながら、プレゼントをあけた。
出てきたのは、たくさんのそば殻。そして、やたら大きい長方形の生地?
大きくて、重かったのは、そば殻が大量に入ってからのようだ。
なんだこれ? 生地をすこしひっくり返すと、生地にプリントされた足が見えた。
なんだこれ? 首をかしげながら。生地に何がプリントされているのか、確かめるために、改めて生地をひっくり返した。
そして、私はがっくりと跪いたのだ。
それは、抱き枕だった。それもただの抱き枕ではなく、等身大の志摩子さんがプリントされた抱き枕だった。しかも下着姿。
翌日、私が薔薇の館に行くと、すでに、全員がそろっていた。
「ごきげんよう 乃梨子ちゃんプレゼントはどうだった?」
いつものように、にこにこしながら祐巳さまが私に聞いてきた。
「気に入らないわけないわよね? 志摩子のアイデアなんですもの」
いろいろ言いたいことがあったのだが、その祥子さまの一言で、全部が吹き飛んだ。
「え? 志摩子さんの?」
びっくりして、志摩子さんを見ると志摩子さんはマリアさまみたいな穏やかなほほえみを浮かべながら言った。
「ええ。いつか、一緒に寝たときに、乃梨子、志摩子さんみたいな抱き枕ほしいっていったでしょ? 乃梨子の誕生日プレゼント何がいいかって聞かれたときに、そういったら、 じゃあ、みんなで抱き枕を送ろうという話になったの」
「で、使い心地はどうだった?」
由乃さまが意地悪そうな口調でそう聞いてきた。
私は、顔を真っ赤にしてうつむくことしかできなかった。