【437】 会いたいの三賢者  (joker 2005-08-29 00:04:20)


 私は賢者蓉子…。

「貴方、どうしてもやめないのね…?」

三賢者(通称MAGI)のうちの一人……

「ああ、やめるつもりは無いね。こんなチャンスは二度と無いからね。」

赤の賢者(マギ・キネンシス)だ……

「そう、仕方が無いわね……。」


 そう言って、私は、炎の神槍ローレライを聖に向ける…。

「私だって、やられてばかりじゃ無いよ…。」

 聖はそう言い、聖なる神剣エクセリオンを構える…。

 私はゆっくりと間合いを詰めながら、半円を描くように動く。
 聖は隙を見せず、私の動く方向と反対方向に動きつつ、間合いを詰める

 ………一瞬、強い風が二人の間を吹き抜ける。
 そして同時に仕掛ける。

「汝裁つ、この刃…。告死ロストセフィ!」

「これが神意、裁きの時…。告死ディザレスタ!」

 炎の槍と聖光の刃が今、当に交差す……



「やめい!」

 ザバー

 突然、水を浴びせられ、私と聖は立ち止まり、水が来た方向を見る。そこには、桶を二つ持った凸一人。
「あなた達は、たかが喧嘩でこの辺り一体を焼き野原にするつもりなの?面白いけど、さすがにそれはヤバイわ。」
 非常識の塊にまともな事を言われ、とりあえず落ち着いた。
「…ありがとう、江利子。」
「それはいいから、一体何があったの?(ワクワク)」
 期待に凸が眩いている……。
「…聖がね……。」
 あらすじはざっとこうだ。



「聖、何処に行くの?」
 キリストの生誕地について早3日。未だに私達はキリストに会っていなかった。
 そんな中、聖がかなりの上機嫌で、出掛けようとしていた。
「お、蓉子。ごきげんYO!今からキリスト様の所に行ってくるの、サー!」
 とは言うものの、その格好は、明らかに、いつものナンパ用一張羅だ。
「貴方、まさか…、マリア様に手を出す気じゃ……」
「げっ!?バレてた!?」
 …やっぱりかー。私は深くため息をついた。
「だ、だってさー、遠目からだったけど、あれはかなりの美人だよ?」
「……駄目に決まってるでしょ。今回ばかりは貴方の軽率な行動が、私の命に関わるのよ。」
 私は聖を捕まえるために、間合いを詰める。
「…くっ!でも今回ばかりは、諦められない!」
 そう言って、神剣をかざす聖。
「やるのね…?」
 私も神槍をかざす。
〜そして冒頭へ〜


「こんな訳なのよ。」
「なるほどね、じゃあ、今から行きましょうか。」
「…えっ?」

続く


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