祐「瞳子ちゃーん!」
瞳「何ですの?祐巳さま」
祐「プール行こ!」
瞳「な、なんですかっ!いきなりっ!」
祐「近所にね、プールができたんだ。だから瞳子ちゃんと行こうと思って」
瞳「・・・」
祐「ね?行こうよ」
瞳「(祐巳さまとプール祐巳さまとプール祐巳さまとプール…)し、仕方ありませんわね。
瞳子がご一緒いたしましょう」
祐「わぁっ!行ってくれるのっ!うれしー!(ぎゅ)」
瞳「(祐巳さまっ、抱きつかれたら、瞳子の理性が・・・っ!)
で、そのプールはどこなんですか?」
祐「○○の所の、××市営プールだよ。待ち合わせとか、あとで連絡するね〜!」
乃「・・・で、なんで私に?のろけたいだけ?」
瞳「違いますわっ・・・その・・・」
乃「ん?」
瞳「・・・市営プールがどんなものか、知りたくて・・・」
そう、瞳子は市営プールに行ったことがない。
遊泳は、高級ホテルのプールや、リゾート地の海だけである。
乃「え、知らないの?市が運営する・・・」
瞳「そのくらい知ってますっ!
私が聞きたいのは、印象ですわっ!」
乃「印象って・・・、
人が多いとか?割とごった返すとか?子供が多いとか?」
瞳「そうなんですか?」
結構世間知らずらしい。
瞳「水着・・・はどんなのが?」
乃「私が最後に行った時は・・・中学生だったけど、スクール水着だったわよ。
市営なんだから、スクール水着でいいんじゃない?」
瞳「スクール…水着…」
祐「とーうっこちゃーんっ!」
瞳「ごきげんよう」
瞳子は準備万端。服の下には水着も着込んである。
祐「じゃ、行こうか」
瞳(だ、だまされましたわ―――――っっ!!)
祐「瞳子ちゃん?どうかした?」
瞳「い、いいえっ、なんでもありませんわ」
乃梨子から聞いていた話とは、全く違う。
とにかく綺麗で、新しくて、設備もよくて、子供やファミリーより、中高生やカップル向け
だった。
瞳(脱衣所も綺麗・・・)
祐「わっ!瞳子ちゃん、スクール水着だ!かっわい〜!」
瞳「えっえっえっ!?」
祐(ぎゅう)
瞳「ふぎゃっ!」
祐「恐竜の赤ちゃん、ここにもはっけーん!(ぎゅ――!)」
瞳「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!」
誰もいない更衣室に、断末魔の声が上がった・・・。