【503】 ドリルの元帥心に冒険を  (西武 2005-09-09 03:00:41)


この話は、458「脱ドリル宣言クラシックな大人の三つ編み」の裏に当たります。

「私たち、紅薔薇のつぼみに想いが通じるようお祈りしてますわ」
「な、何ですの。敦子さん、美幸さん」
「いやですわ。さん付けはやめる約束ではありませんか」


前日のこと。
「おはよ、瞳…………。何してるんですか、一体」
「分かっちゃったか。もしかして、似合ってない?瞳子ちゃんにやってもらったんだけど」
「いえ、そうでもないです。違和感はありますけどね」
さすがというか、ある意味かなり似合ってる。でかい態度に縦ロールはよく似合う。私小説か。
しかし、同じドリルに同じ不機嫌そうな顔でどこにそんな違いが出るんだろ。
「そっか」
「ただ、何かデジャヴュも感じるんですよ」
「そりゃ、いつも会ってるんだからさ」
「そういうのとも違うんですけど…」
「まあいいわ。それより、何かこそこそ言われてる気がするのよね。まさか気づかれてるわけでもないだろうけど」
その自信はどこから来るのか聞きたいところですが。
「茶話会からずっとこんなもんですよ」
「ふん、そういうこと」


そして、翌日に戻って。
「瞳子さん。幻のホームランは本当に残念でしたわ」
「瞳子さん。昨日のご啖呵は見事でしたわ」
「瞳子さん。ともに学園の頂点を目指しましょうね」
「の、乃梨子さん。これはどういうことですの」
「昨日、心の準備をしておくよういったでしょ。がんばんな。あと、わたしのことも『乃梨子』だから」
わたしも令さまの気持ちが分かるんだよね。昔の無駄に自信のかたまりだった瞳子の方が好みだから。だから、がんばってくれたまえ。


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