「……………………何ですか、これは」
「ほら、三人のつぼみの中で白だけがかなり大きいじゃない」
「それで?」
「他の二人から吸い取ってるんじゃないかしら」
「テレビを直すなら右45°の角度で…」
「や、やあね。本気で思ってやしないわ、ネタよネタ。これでつぼみのスリーサイズとか関係者の証言をのっけて、あの娘の胸の秘密に迫っていく、そういう企画」
「はあ。あの人の私生活は下手に扱ったら本人が退学しかねませんよ」
「そうだったわね。残念だわ」
「残念じゃないです。…あれ、誰かいたような」
「まさか、文芸部のスパイ?」
「どこをライバルにしてんです。まあ、今の与太話を本にされたら恥ずかしいですけどね」
1年後。
「ごめんなさい、祐巳。あなたから吸い取ってたなんて全く気づかなくて」
「お、お姉さま。何ですか、いったい」
薔薇さまがたがいきなりつぼみに謝罪をし、そろって怒りを買ったという。
「「「だって、お姉さまからそう聞いたのよ」」」