「祐巳、次の日曜日、ここに行くわよ」
「うわぁ、素敵なお店ですねお姉さま。食指がそそれらます」
「祐巳さま、それを言うなら『食指が動く』です。『興味をそそる』とごっちゃにしないで下さい」
「じゃぁ祐巳ちゃん、この件は任せたよ」
「令さま、これは私には役不足ですよ」
「祐巳さま、それを言うなら『力不足』です。自分で言った場合、逆の解釈になりますわよ」
「祐巳さん体重どうだった?私は勿論40以下よ」
「嘘〜、さば言っちゃダメだよ由乃さん」
「祐巳さま、それを言うなら『さばを読む』です。世間に惑わされないでくださいませ」
「私が考えるに、こうだと思うのよ」
「さすがは志摩子さん、的を得た意見だね」
「祐巳さま、それを言うなら『的を射た』です。『当を得た』と混同なさらないでくださいまし」
「これが、各部予算配分の動向を示した資料です」
「ありがとう乃梨子ちゃん。完璧なシュミレーションだね」
「祐巳さま、それを言うなら『シミュレーション』です。某コンピュータ専門学校の成績表と同じ間違いしないでくださいませ」
「祐巳さま、本日の間違いは、これで終わりですか?」
「うん、助かったよ。瞳子ちゃんが、草葉の陰から見守ってくれてたお陰だね」
「祐巳さま、私はまだ生きてます(溜息)」