【765】 ありがとう愛してる  (春霞 2005-10-24 02:54:14)


『がちゃSレイニーシリーズ』

【No:742】 くま一号さん作 『身を焦がす未練いっしょに暴走』 
【No:760】 ROM人さん作   『永遠と決めた明日につながる今日』 の続きです。 
この枝分岐を〆て見た積もりですが、如何でしょう? 


           ◆ 


「初めまして、瞳子ちゃんのお父さま。 」 
「初めまして。 福沢祐巳さん。 」 

 都内の高級ホテルのラウンジ。 


「私の事は 『秀行小父さま』 と呼んでもらえるかな。 ちゃーんと聞いているよ。 なんでも小笠原の融さんは、『融小父さま』 と呼ばせて喜んでいるとか。 ズルイよねえ、自分だけ。 」 
「ええー! どうしてソレを。 」 
「瞳子がね。 私も忙しくて、なかなか一家団欒の時間と言うものは持てないのだが。 カナダに往く前。 瞳子との時間を作ると、すぐに君や祥子ちゃんや、あと二条家の乃梨子ちゃんの話になってね。 誰がどうした、こうした、とね。 演劇を嗜んでいるせいか、舌のまわる事まわること。 誰も止められずに聞き入るしかなくてね。 まあ、その時に。 体育祭の時だったかな? 」 
「はわわ 」 祐巳は、瞳子ちゃんが一体普段自分のナニを家族に話していたのか、ということに滑っていきがちな自分の意識をぐっと修正して、本題に踏み出した。 

「その、この度はお忙しいところを、無理にお時間を頂きまして申し訳ありません。 (え…と) 秀行小父さま。 」 
「いやいや、定例の支店長会議で帰国したついでだから。 大した事じゃあない。 むしろ年寄りばかり相手にしているよりも、可愛いお嬢さんのお願いを聞くほうが楽しいんだから。 気にしない。気にしない。 」 

瞳子ちゃんのお父さんは、随分と砕けた方のようだ。 けれど融小父さまや、柏木さんのような軽薄な感じではなくて。 どちらかと言うと、包容力があって、緊張している若者を巧くリラックスさせてくれているような。 体も縦も横も大きくて、たくわえた口髭とか優しい目元と相まっておっきな縫いぐるみさんのような暖かさがあった。 

「じゃあ、お言葉に甘えて。 単刀直入にお願いします。 瞳子ちゃんをカナダに連れて行かないで下さい。 」 
 祐巳は堰を切ったように今までの事を話し始めた。 巧く順序だてる事も出来ずに、支離滅裂なまま、とにかく自分の思いを理解してもらおうと必死だった。 
 瞳子ちゃんとの出会い。 意地悪された事。 喧嘩した事。 でも気がつくと傍にいて。 いつも真剣に自分のことを考えてくれていた事。 日常のなんてことは無いやり取り。 時折見せてくれる、演技ではない笑顔。 そして溢れ出た愛おしさ。 決着を付けようと自分が追いかけたせいで怪我をした事。 そして。 

 ……そして、瞳子が既に記憶を取り戻している事。 屋上の会話を聞いてしまった事。 

「瞳子ちゃんが記憶を取り戻したら、カナダに連れて行くって。 そう聞きました。 」 
 祐巳は、膝の上の両手が白くなるほど強くこぶしを握り締めた。 
「でも、私は瞳子ちゃんと一緒に居たいんです。 ちゃんと姉と妹の関係を結んで。 導いて。 いえその、頼りない姉にしか成れないかも知れないけど。 あの娘の微笑を包み込んで上げられるような。 そんなふうに。 そんなふうに、過ごしたい。 」 
 激情をつのらせ、最後は涙声になりながら訴える。 秀行氏はそっと手巾を差し出し、祐巳が落ち着くのを待った。 

   ・・・・・・・・

「…すいません。泣いてしまって。 」 
「いや、君の気持ちはよく判ったよ。 瞳子は愛されているね。 娘に成り代わり御礼を言おう。 ありがとう。 」 秀行氏はそっと微笑んだ。 
「じゃあ! 」 
「だが、駄目だ。 瞳子はカナダに連れて行くよ。 」 優しい微笑みのまま、鋼のような言葉が続く。 
「どうして? 理解していただけたんじゃ。 」 
「うん。 君の情。 君の理。 君にとっての真実は判った。  …だが。 それは他の人間にとっては、また別の話だと言う事に、気が付いているのだろう? 君は充分に聡明だから。 」 
「それは、、、。 判っています。 でも、瞳子ちゃんは。 その。 私の事を好きです。 私もあの娘を愛しています。 当事者にとって、これは確かな真実なんです。 」 
「私たち家族は当事者ではないのかね? 私たちもまた、瞳子を愛しているよ。 世界の誰よりも。 」 
「それは、でもっ 」  祐巳の反駁をさえぎり、容赦なく畳み掛ける秀行氏。 
「あい。 と言ったね。 相手を自分に縛り付け、好きと言う気持ちで雁字搦めにするのが、君の愛かい? 瞳子にとっての最善が、君の傍らに居る事ではないかも知れない  と言う可能性を、ちゃんと考えたかな? 」 

 ひうぅっ。 

 追い詰められた祐巳が、正体なく泣き出しそうになった時。 真打は颯爽と現れた。 

「お父さま!!! 何をおっしゃっているのですか。 (私の)祐巳さまを泣かせるなんて!!! 」 
 ラウンジをさりげなく仕切っている観葉植物の壁を突き抜けて、松平瞳子が現れた。 形の良い眉毛を逆立て、まるで雛を守る母鳥のようなすさまじい形相である。 
「おや瞳子。 久しぶりだね。 クリスマス休暇以来だが、ずいぶんと元気そうじゃあないか。 それなら飛行機の旅も問題無さそうだねえ。 」  が、秀行氏にはいつもの愛娘のご乱行に過ぎない。 動ずる事もなく飄々と受け流してしまう。 
 ふと、瞳子の背後を見遣り苦笑する。 
「優君か。 」 
 はっはっは。 と。 この場の深刻さにも拘りなく、相変わらず無意味なさわやかさを振りまく柏木さんが隣のブースから挨拶をしてくる。 
「やあ、どうも。 秀行叔父さん。 ご無沙汰して居ります。 申し訳ありませんね。 大事な話だと言うのは分かっていたので、終わるまで待つつもりだったのですが。 祐巳ちゃんが泣いちゃったところで瞳子が暴れ始めまして。 押さえ切れませんでしたよ。 」 はっはっは。 
「それは大変だったね。 優君。 瞳子が暴れるのを押さえるのは、なかなかに難しい。 」 腕組みして、うんうんと頷く秀行氏。 

 なんか、狐と狸? 

「ところで柏木君。 これは松平の問題だ。 」 一転して、秀行氏は凍るように冷たい目で柏木さんを見つめた。 
「はいはい。判っていますよ。 」 柏木さんも、口元だけ微笑んでいるが、目が怖い。 
「断れない相手からのお願いで瞳子を連れてきましたが。 あとは叔父さんにお任せしますよ。 」  はっはっは。 柏木さんは、最後に意味ありげに祐巳を見てから、やっぱり無意味に颯爽と去っていった。 


 柏木さんの影が消えるのを見届けてから、瞳子は父の正面に立って切り出した。 ちなみに秀行氏の対面には、今まで会話していた祐巳が座っているので、つまり瞳子が居るのは祐巳の座るシングルソファーのすぐ脇と言う事だ。 
 怒鳴りこんで以来、決して祐巳を正面からとらえようとしないが。 瞳子の視界には、白馬の王子様を見上げるように綺羅綺羅ウルウルした瞳の祐巳の姿がばっちりと映りこんでいた。 
「お父さま! 私は。 私も。 そのあの。 ゆゆゆゆ祐巳さまを。 あああああああいあいあいあいあい。 」 
「お猿さんかい? 」 判っていてとぼける秀行氏。 
「愛しています!!!! 」  突っ込みの勢いも借りて歯切れよく宣言する瞳子。 
「と、当事者が、二人とも愛し合っているのですから。 お父さまは口を出すべきでは有りません。 」  ぜいはあ。 大きく肩で息をしながら、松平瞳子は、いまルビコン川を渡ったと確信していた。 
 隣には、うっすらと頬を染めた祐巳がいて、指先で瞳子の制服の袖口をおずおずと掴んでくる。 

「うん。だがね。 君は松平瞳子なんだよ。 」 穏やかに指摘する秀行氏。 
 そう言われて固まる瞳子。 
 声も無い瞳子に代わって、意味がわからず目を白黒させている祐巳に丁寧に説明を始める秀行氏。 一つ一つ言葉を選び、口調さえも一変させて真摯に語る姿は、誠実さと大人の余裕を感じさせ好感を抱かせるが、話す内容は祐巳を打ちのめすものだった。 
「小笠原程でないにせよ、松平もそれなりに由緒も、財もある家なんですよ。 そして瞳子は跡取です。 他は知りませんが、当家のでは女子と言えども跡を継ぎます。 婿には入ってもらう事になりますが。 当家の当主は、婿殿ではなく瞳子が担います。 ですから、幼少より英才教育を施してきました。 それと同時に、人としての幸せも追い求めて欲しいのは親心です。 ですから瞳子とは1つの約束を交わしてあります。 」  終始微笑みながら。秀行氏は淡々と説明を続ける。 

 跡取教育を全力で受ける事。 ただし、人生で只一つ、瞳子の自由を認める。 
 そして瞳子は中等部時代に、その 『只一つ』 を選び取った。 

「それは演劇の道です。 瞳子は22歳になるまで、跡取教育を受けつつ、また演劇の道に邁進する。 22歳の誕生日の時点で、私たちを説得できるだけの成果を演劇で見せられれば、跡取の話は白紙に戻す。 」 

 そう言う契約。コントラクトなのだと。 さらに秀行氏は祐巳の知らない事を告げる。 

「元々カナダ留学は、瞳子が中等部の頃に既にあったのですよ。 ただ、やはり語学など留学準備に1年くらい必要な事。 また、向こうの。 ああ、留学先はケベックのリリアンと姉妹校のカソリックの高校ですが。 ここの新学期が9月半ばからと言う事もあり。 高等部に進学したほうが何かと都合が良いと言う事になって。 結局高等部1年の2学期から留学しようと。 そう言うつもりで準備をすすめてきたのです。 だからこそ娘は、数ある姉妹の申し出も断ってきた。 のですが… 」 

 ふと、愛しげに娘を見て続ける。 

「演劇部で役を貰った。 山百合会で役を貰った。 途中で抜けては迷惑が掛かる。 そう言って、文化祭までは待ってくれ と。 まあ、そのくらいズレても新学期の遅れはそう大したものではありませんから。 娘の好きにさせていたのですが。 」 

 そうこうする内に、自分のほうが根回しが効いて、先にカナダに転勤になった。 が、瞳子の留学は最初から決まっていた事なのだ。 と。 そう説明されてしまえば、祐巳にはもう反論できる手がかりもなかった。 
 瞳子の人生にたった一つ許された可能性。 演劇。 瞳子ちゃんがもしそれを諦めて、ただリリアンで幸せな学生生活を送る事を選んでくれれば、私たちは本当に幸せだろう。 だけど、鈍い祐巳にもわかる真摯な演劇への思い。 そしてなによりその才能。 

「祐巳さま! 私は、私はっっっ。 」 苦悩をにじませた顔で、何かを叫びそうな瞳子の口元に、祐巳はそっと人差し指で封をする。 
「瞳子ちゃんが何を言おうとしているか、多分判るよ。 でも言っては駄目。 」 祐巳は声も無く涙を流しながら、瞳子を見上げた。 瞳子が自分の為に、たった一つの夢をなげうとうとしている。 いつもの鈍さからは思いもよらぬほどに、瞳子の心の動きに聡いのは、ようやく2人が通じ合ったという事なのか。 だが、最早何もかもが遅い。 祐巳は苦い思いを押し殺して、しっかりと瞳子の目を覗き込んだ。 
 瞳子はその日初めて祐巳と目を合わせ、続けるべき言葉を失った。 
「瞳子ちゃんは演劇をやるべきなんだよ。 私は大丈夫。 愛してるって、言ってくれたね。 それだけで心はこんなにキラキラしてる。 それだけで充分だよ。 世界のどんな遠くに行っても、私は瞳子ちゃんを。   …瞳子を愛しているから。 それだけ、覚えていて。 」 
「でも祐巳さま! 」
「最後だから、お姉さまらしい事をさせてね。 瞳子。 才能と、意思と、機会とが揃っているときに。 尻込みしてちゃ駄目だよ。 瞳子は出来る娘、でしょ? 」 
「祐巳さま… 」 
「一回だけ、お姉さまって呼んでくれる? 」 
「お姉さま、お姉さま、お姉さま、お姉さまーー 」 

 もはや声も無く抱き合って泣き崩れる二人。 それを何故かニコニコしながら見つめている秀行氏。 


 と、
 がごい〜〜ん。 
 すさまじい音がした。 
 泣き濡れていた二人も思わず顔を上げるほどに。 

 後頭部をさすりながらにこやかに振り向く秀行氏の背後には、ちょっと吊り目で波打つ巻き毛がゴージャスな絶世の美女がぷりぷりと怒っていた。 右手に持ったひしゃげた燭台はなんなのか。 音の原因は何なのか。 怖くて聞けない二人であった。 

「やあ、綾子さん。 遅かったね。 」 すっかり口調が戻っている秀行氏。 
「さっきから居たわよ。 瞳子の成長にはいい肥しかと思って、貴方に任せて影から見ていたのに。 瞳子は兎も角、他所さまのこんなに可愛い女の子を泣かすなんて。 鬼ですか! 貴方とはもう離婚です! 離婚! 」 ぷいと明後日を見るしぐさが、誰かにそっくりなような…。 
「お母さま、、、今、なんて。 」  あ、やっぱりね。 顔も仕草もそっくりだし。 瞳子ちゃんが大きくなったら、こんな風になるんだ。 
「瞳子はいいのっ! あんたは人生大体において思うが侭なんだから。 多少試練とか遭った方が人間に幅が出るわよ。 」 不満げな瞳子の声を遮って、ざっくり切って捨てるお母さま。 突然 にんまりして猫なで声になる。
「そ・れ・よ・り。 まーったく、こんな可愛い上級生引っ掛けちゃって。 私に似て たらしよねー 」 
「ひっかけって!!!」 絶句する瞳子ちゃんをほったらかしに、お母さまが祐巳に抱きついてくる。 
「ねー祐巳ちゃん。 私の娘になりなさいな。 もー瞳子ったら生意気で可愛くないのよー? そのてん 祐巳ちゃんは天使だもんねー 」 ぎゅぎゅぎゅ。 たゆんたゆんの豊満な胸が、祐巳の顔を埋め尽くし息の根を止めようとする。 

 瞳子ちゃんも大きくなったら、この位になるのかぁ。 良いなー。  酸欠のせいで、変な方向へ思考を飛ばしかける祐巳を、ばりんっと 毟り取って瞳子がその腕の中に保護する。 
「お母さま! お姉さまにちょっかいを出さないで下さい! 」 
「あらあらー、いつのまにスールになったのー? 」 にまにましながら追求してくるお母さま。 と、一転。 
「まあ、からかうのはこれ位で、まず祐巳ちゃんを安心させて上げなきゃね。 」 

「え? 」 展開のはやさに呆然としている祐巳を拝むように、謝ってくるお母さま。 
「ご免なさいね。 うちの親馬鹿な宿六と、ツンデレ娘が大迷惑かけちゃって。 」 
「お母さま!!! 」 
「お黙んなさい。 おばか娘。 あんたもうちょっと物事を考えなさい。 今は何月よ。 」 
「え? 2月半ば、ですわ。 それが? 」 
「あんたね。 あんたの記憶が回復したー。 よーし転校だー! って、今から手続きして、実際に通い始められるのはいつよ! 」 
「え? リリアンの書類手続きをして。 在籍証明とか成績証明とかが出るのに2週間? 向こうの手続きがあって、早くて3月の半ばですわね。 」 
「向こうの学制を考えなさいって。 向こうは6月で終業なのよ。 2ヶ月ちょっとで単位が出るはず無いでしょう! 」 
「あっ 」 
「交換留学とか、親善留学とかならともかく。 あんたの場合進学留学なんだから、単位もらえないと意味ないでしょうが。 」 
「それでも姉妹校ですし… 」 
「高校1年の2月半ばで移籍じゃ、リリアンの方でも単位出せないでしょ。 」 
「ああー! じゃ、じゃあ 」 
「クリスマス休暇明けから転校して、後期全部使えるなら別だけど、この時期に移ってもむーだ。 あんたの記憶が戻ろうと、らりほーのままだろうと、大勢に影響なし! 次の機会は早くても今年の9月。 準備を考えて夏休み移籍。 」 
「じゃあ、まだ5ヶ月も一緒に居られるのね。 瞳子 ……ちゃん。 」 
「おねえ、、、 祐巳さま …… 」 じっと見詰め合う二人。 
「はいはーい。 二人の世界に言っちゃう前に、続きを聞くー。 」 
「きゃっ。 」 「そそそ、そんなこと。 」 

「あとは瞳子の覚悟と踏ん張りよ。 今年の9月にするか、来年の9月にするか。 決めるのはあんた。 私たちは口を挟まない。 なんと言っても、あんた自身の、たった一度きりの人生なんだから。 だけど、どっちを選ぶにしても苦しいよ? 当主教育は緩める気は無いし、判定期限を緩める気も無い。 大学卒業までに、演劇人としてひとかどに成ってなかったら、あんたは晴れて松平の当主さまだ。 来年移籍になれば、それだけ向こうでの実績作りに時間が掛かる。 それでも良いなら、私達は、あんたがいつから留学するかなんて気にしないわよ? 」 

「覚悟なんて有りますわ。 努力なんていくらでもします。 後悔なんて有り得ません。 おね、、、 祐巳さまの傍に、少しでも、少しでも長く居られるのなら。 」 

 祐巳のなかで、瞳子の宣言はイエズスさまの福音のように高らかに鳴り響いた。 
「来年? だったら。 だったら瞳子。     スー」 
「無理です! 駄目です! 祐巳さま、それだけは! 来年といっても、結局一学期で転校するのでは。 それで、館の住人になるのは不誠実と言うものですわ。 一緒に居られるだけで良いのです。 それ以上を望んではばちが当たります。 」 
「称号の事? うん。 それは結構重い事かもしれないけど。 でも良いんだよ。瞳子ちゃんは気にしなくても。 私は、紅の称号を継いでもらう為に瞳子ちゃんが欲しいんじゃないの。 一緒に居て欲しい。 心を寄り添わせる姉妹になりたいから瞳子ちゃんを選んだの。   …きっとね、祥子さまも、先代の容子さまも鼻で笑うと思うのよ。 ふふん、って。 『薔薇は継ぎたい人が継げば良いし、私は薔薇の系譜に連ねたくて貴女を選んだのではないわ』 って 」 

「祐巳 さま 」 

「だから、これから先は 『イエス』 以外は聞こえないよ?  瞳子、私のロザリオを受け取って、私の妹になって下さい。 」 




例えばこんなおとぎ話。 

   瞳子がなんと答えたか? 
   そんな事は、別に大した問題じゃなくて。 
   ようは今、まさに、世界は2人の為にあるってこと。 





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v2.1 がちゃSリンクを張るついでに、中身の言いまわしや、後半の言葉足らずを修正。 2005/11/09 


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