がちゃS・ぷち

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No.3280
作者:ex
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2010-09-07 20:35:40
萌えた:7
笑った:54
感動だ:11

『ずっとこの日を待って異様なテンションで』

「マホ☆ユミ」シリーズ   「祐巳と魔界のピラミッド」 (全43話)

第1部 (過去編) 「清子様はおかあさま?」
【No:3258】【No:3259】【No:3268】【No:3270】【No:3271】【No:3273】

第2部 (本編第1章)「リリアンの戦女神たち」
【No:3274】【No:3277】【No:3279】【No:これ】【No:3281】【No:3284】【No:3286】【No:3289】【No:3291】【No:3294】

第3部 (本編第2章)「フォーチュンの奇跡」
【No:3295】【No:3296】【No:3298】【No:3300】【No:3305】【No:3311】【No:3313】【No:3314】

第4部 (本編第3章)「生と死」
【No:3315】【No:3317】【No:3319】【No:3324】【No:3329】【No:3334】【No:3339】【No:3341】【No:3348】【No:3354】
【No:3358】【No:3360】【No:3367】【No:3378】【No:3379】【No:3382】【No:3387】【No:3388】【No:3392】

※ このシリーズは一部悲惨なシーンがあります。また伏線などがありますので出来れば第1部からご覧ください。
※ 4月10日(日)がリリアン女学園入学式の設定としています。

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☆★☆ 4月17日(日曜日) ☆★☆

 日曜日の朝9時30分、福沢家のチャイムがなった。

「祐巳さ〜ん。ごきげんよう」 由乃の声である。

 福沢家の前には、大きめのワンボックスカー。
 運転席には、体のがっちりとした若い男性が乗っている。

「は〜い」 と家の中からパタパタとスリッパの音、次いでカチャリ、と音がしてドアが開く。

「ごきげんよう、由乃さん。あ!江利子さま、令さま、ごきげんよう」

「「「ごきげんよう、祐巳ちゃん(さん)」」」

 じつは、昨夜は、「絶対にお泊りする!」 とだだをこねる祥子と聖を、
「お泊めしたいのは山々なのですが、なにぶん来客用の布団が準備できません」
 と、必死に押しとどめ、平穏な夜を迎えることができたのだ。

 もちろん、そのほかのメンバーは素直に家に帰ることを早々に承諾したというのに、である。

「祐巳ちゃんと、一緒のベットでもいいのに〜」
 と、祐巳に抱きつこうとした聖の左右の頬が腫れたのは、もはやお約束である。

 そして本日は、山百合会全員でのお買い物。

 まず、江利子が長兄に車を出してもらい、支倉家・島津家を経由して、福沢家まできた。

「うわ〜、かっこいい車ですね〜。運転手さん、江利子さまのお兄さまですか?」

「ええ、うちの長兄なの。こう見えてアメリカンフットボールの選手なのよ。
 ・・・ついでに言うと、花寺出身の魔術騎士。
 今日は非番なので、ボディーガードがてら運転手を頼んだの。
 まぁ、ゴッドハンドを使うとんでもない拳闘士なんだけど・・・。 
 ほんとうは、ボディガードなんて必要ないんだけど、さすがに車がないと困るから」

 妹の頼みで休みの日だというのにこき使われている兄に、なんともすげない妹の言葉。

『ゴッドハンドを使う』・・・つまり、最強レベルの拳闘士であるが、江利子の手の上で転がされている甘〜い兄さまである。

 東京都下に発令された、「危機保安レベルV」の影響で、さすがのロサ・フェティダも単独行動は禁止されている。

 同じく、単独行動を禁止されたメンバーを、こうして動けるメンバーが拾っていくことも、昨夜のミーティングで決まったことだった。



 日曜日の朝9時55分、K駅前に蓉子、聖、祥子の姿があった。

 こちらの3人は、小笠原の車で祥子が蓉子と聖の自宅を廻ってK駅前まで来たのだ。

「江利子たち、遅いわね〜」
「まだ、5分あるわ・・・。あ、あの車じゃないかしら?」
「祐巳は一人で大丈夫だったのでしょうか」
「きっと大丈夫よ。江利子もついてるし、心配しないの」
「それにしても、人が少ないね」
「子供連れの姿がまったくないものね」
「やはり、レベルVの影響だよね」
「郊外に避難する人たちもいるか、と思ったけどね。」
「避難するんなら電車じゃなくって車が多いでしょうね」
「祐巳は一人で大丈夫だったのでしょうか」
「祥子・・・・・・あなたそれ、さっきから何回目だと思ってるの?」

 いつもは、買い物客などでにぎわうK駅前であるが、この日は、武装した魔術騎士が周囲をパトロールし、ものものしい雰囲気をかもし出している。

 蓉子たちが雑談をしている間に、駅北口ロータリーにワンボックスカーが滑り込んでくる。

「「「ごきげんよう」」」 車から江利子、令、由乃、祐巳が蓉子たちの前に勢ぞろい。

「ごきげんよう、お姉さ・・・まぁぁぁ」 祐巳は最後まで挨拶の言葉を発することが出来なかった。
 祥子が、いきなり祐巳を力いっぱい抱きしめたのだ。
「祐巳っ・・!!よかったわ!祐巳が無事でいるかと心配してたのよ!」
「お・・・お姉さま・・・苦しいです〜」 

「やれやれ・・・祥子、変わったね・・・」 令が肩をすくめ脱力した声を出す。
「令と由乃ちゃんとこみたいに熟年夫婦じゃないし。まぁ、新婚さんだから許してあげなよ」
「祥子ったら、さっきから『祐巳・・・祐巳・・・』って大変だったんだから」

 真っ赤になっている祐巳を抱きしめ一人で暴走する祥子に、山百合会の全員、あきれはててものも言えない、って顔をしていた。



「それで、今日の買い物は何を買うのですか?」 蓉子を見上げながら由乃が問う。

「まずは、保存用の食料の確保ね。
 万が一、リリアンから自宅へ帰ることの出来なくなる生徒がでる可能性があるでしょ。
 通学路の途中に異空間ゲートができたり、自宅自体が危険になる場合も考えられるから。
 リリアンの中だけでも生活できるように発注するのよ。
 明日中に、業者にリリアンまで配達できるよう手配するために来たのよ。」

(蓉子さま、すごいな〜。先の先まで読んでるんだ!)

 チラリと祐巳を見ながら蓉子が笑う。 「ありがと、祐巳ちゃん。そんなに褒めなくてもいいわ」
 
 どうやら、祐巳のこころの声は蓉子には丸わかりのようである。

「それから、武器の確保ね。
 それぞれ、自分用の武器は持ってるでしょうけど、剣が折れたり、矢のストックがなくなる場合も考えられる。
 汎用品になるけど、ある程度の数は揃えないと。
 訓練もこれから過酷になるし、武器の痛みも激しくなるわ。
 それと、寝袋や、着替え、水、燃料、傷薬とかの医療品。
 レベルVが何時まで続くかわからないけど、供えあれば憂いなし、ってね」

「それを、生徒全員分ですか?!」

「ええ。大量になるから、仕入先での交渉もあるの」

「それって、先生たちの仕事じゃあ?」

「高等部の先生たちは、中等部や小等部への応援で大変なの。
 それにね、わたしたちは、『山百合会』 なのよ。
 山百合会の薔薇の名がどんなに信頼されているか・・・・・・、今日一日でしっかりわかるわ」

(蓉子さま、昨日『結局遊びたいだけじゃないのかなぁ?』なんて思ってごめんなさい)

「謝らなくていいわ、祐巳ちゃん」 にっこり微笑む蓉子。

(うぅ〜〜。また全部読まれた) ・・・・・・祐巳ちゃん、もうあきらめたほうがよさそう。



 駅前で、武器購入担当の、江利子(弓矢担当)、聖(格闘武具・防具担当)、令(刀剣担当)、祥子(魔道具担当)の薔薇十字所有者4人と、
 食料品・生活用品担当の、蓉子、由乃、祐巳の3人のグループに分かれる。

 7人でゾロゾロ動いても効率が悪いし、K駅付近では魔術騎士が多数警戒に当たっているため、少人数に別れても危険性は少ない、と判断しての行動である。
 さすがに、水野蓉子、卒がない。
 『最高の軍師』、の二つ名は伊達ではない。

 再集合の時間と場所を12時30分にT公園、と定め、各人はそれぞれ目的の店に向かった。

「由乃ちゃん、祐巳ちゃん、最初は食料品の調達よ。こちらについてきて」
 蓉子を先頭に、由乃と祐巳が続く。

「祐巳さんは金剛杖もってきてるけど、蓉子さま、丸腰じゃない?」
「蓉子さまにはもっとすごい武器があるから、平気だよ」
「あ・・・薔薇十字!」
「そ、すごい綺麗だった〜。真っ白でね、薔薇の模様が浮かび上がってるんだよ!」
「祐巳さん、顕現した姿、見たことあるんだ・・・いいなぁ」
「インビジブル、だったっけ・・・? 由乃さんは見たことないの?」
「祐巳さん・・・・・・『インビジブル』だと、『透明』になっちゃうから・・・。『インヴィンシブル』=『無敵』でしょ」
「お〜!それだ!! 由乃さん、すごいね〜」
「驚くとこ、そこじゃないから・・・
 蓉子さまの薔薇十字の、顕現した姿を見たことがあるのは薔薇十字所有者だけ。
 祐巳さん、あなたきっと、薔薇十字所有者になるわ」

 うらやましそうに祐巳を見つめる由乃。
 でも、それを不思議そうに見る祐巳。

「あれ?由乃さんも薔薇十字を持つんじゃないの?」
「祐巳さん・・・わたし今まで体が弱かったから、剣も弓もしたことないの。
 魔法も基礎しかしていないし。
 薔薇十字なんて、夢にも手にすることができると思えないわ。」
「そうかなぁ? 由乃さんの覇気、桁違いだよ? 令さまより強いくらい。
 1年生の中では、志摩子さんと由乃さんの2人が別格、って感じなんだけど」

 えっ!!と驚く由乃。
 自分にそこまで言われるような覇気があるとは思っていなかった。

「祐巳さん、わたしの覇気の力ってわかるの?」
「そりゃ〜、それだけ強ければわかるよ〜」
 さも当然、とばかりに祐巳がうなずく。

「祐巳さん・・・。わたし、やれるかなぁ?」 嬉しさに少し涙ぐむ由乃。
「令ちゃんより、強くなれる?」
「まだ、基礎が出来てないから無理だけど・・・うん!私が保証する!」
「祐巳さん・・・ありがとおぉ!わたし、がんばるっ!」
 がばっと、祐巳に抱きつく由乃。

 どうやら薔薇の館の住人、みんなスキンシップが大好きなようです。



 12時30分、集合時間になり、集合場所に決めていたI公園近くにメンバーが戻ってきた。

 買い物を終えて帰ってきたメンバーに蓉子が声をかける。
「全員、予定どおりのものは、調達できた?」

「弓、アーチェリーは揃ったんだけど、矢がねぇ・・・。『雷の矢』と『炎の矢』は揃ったけど、『氷の矢』が在庫不足ね。
 ほら、オルトロスが現れたでしょ? それで、氷の矢の需要が多すぎて在庫がないのよ」
 江利子が渋い顔で答える。
 テレビで報道されたオルトロスは氷結が弱点であり、戦闘にあたった魔法使いの氷結呪文で動きが止まったのを視聴者はよく見ていたのだ。

「じゃ、魔道具のほうも?」
「はい、『アイス・バレット』の在庫がやはり少ないです。杖などは全部揃いましたけど」

「聖のほうは?」
「こっちはバッチリ。問題なく全部調達できたわ」

「令は?」
「こちらも順調です。それに氷結系のアイテムが少ないという噂を聞きましたので『アイスソード』を余分に仕入れてきました」
「さすが令ちゃん」 由乃が嬉しそうに笑う。

「でも、アイスソードは高いので少し予算オーバーです。よろしかったでしょうか?」
「その分、矢とアイテムで予算が浮いてるから問題ないわ」
「ありがとうございます」

「小笠原研究所のほうで開発している『ブフーラジェム』をリリアンに回してもらいましょうか?」
「ん?なに?新アイテム?」
「はい、氷結属性が弱点の魔物に有効なアイテムです。広範囲に展開するので、複数の魔物に対応できます。
 まだ魔術騎士団にも支給はされていませんが、かなり有効である、と実験結果が出ています」
「わかったわ、頼むわね。祥子」
「はい、お姉さま」 嬉しそうな祥子。
 やはり、お姉さまに頼られると嬉しくなるのは、妹のサガなのだろう。

「じゃ、おなかもすいたことだし、ランチにしましょうか。そのあとは個人の買い物ね」
「そっちが楽しみなんだよね〜」
「何を買うの?」
「布団でしょ、パジャマでしょ、歯ブラシに着替えと・・・」
「あら、聖、引越しでもするの?」
「うん」
「どこに?」
「決まってるじゃない、一人暮らしの子羊ちゃんのとこだよ〜ん」

 ガスッ・・・・・・・。 鈍い音は聞こえなかったことにしておこう、と思う祐巳であった。



 集合場所にほど近い優雅な二階建てのレストランの個室で、メンバーは昼食に舌鼓。

「このお店、素敵ですね〜」
「ちょっとした穴場ね。個室もあるしフランス料理もおいしいわ」
「はい、すごくおいしいです、お姉さま」

 毎日、朝食と夕食を一人で食べている祐巳は、こうしてみんなと食事が出来ることが嬉しくて仕方なかった。

 祥子と祐巳が仲良く並んでおしゃべりしながらランチを食べていると、由乃が、

「ねぇねぇ、祐巳さん」 と話しかける。
「なぁに? 由乃さん」
「あのさぁ、さっきわたしの覇気のこと、話してたじゃない?」
「うん」
「令ちゃんに言ってやって!令ちゃんったら、『由乃に剣術は危ない』とかって馬鹿にするのよ!」
「あれ? なんで剣術なの?」
「決まってるじゃない!わたしは支倉令の妹なのよ!」
「ん〜〜〜。妹だからって無理に剣術をしなくても・・・」
「ひどい!祐巳さんまでっ・・・!さっきはわたしに強い覇気があるって言ったじゃない!」
「ん?言ったけど・・・それがどうしたの?」
「だ〜か〜ら〜! 強い覇気があれば剣術だって出来るじゃないの!!」

 なんだか、微妙に話のかみ合わない二人。

「祐巳、由乃ちゃんに強い覇気がある、って本当なの?」
 困った顔をしている妹に助け舟を出す祥子。

「はい、桁違いに強い覇気ですよ? あれ、お姉さま、感じませんか?」
 
「ちょっと待って」 急に真剣な顔になる祥子。

「由乃ちゃんの覇気がわかる、ということは、あなた、他の人の覇気もすべてわかる、ってことよね」
「え〜っと、あまり強くないとわからないですけど、強い人ならわかります」

「あなたそれ・・・」 祥子は一瞬絶句。
「祝部の血ね」
「祝部の・・・血、ですか?」 きょとん、とする祐巳。

「あなたの一族は、日本最強の神通力の一族よ。あなたのおかあさまもそうだった、と聞いたわ。
 覇気の強さがわかるって・・・きっとそれよ」
「普通は、わからないものなんですか?」
「戦ったときに、強い、弱い、と感じることはあっても普段の状態でわかる人はいないわ」
「そ・・・そうだったんですか」
 初めて知った事実に驚く祐巳。

「「「祐巳ちゃん、すごい!」」」  他のメンバーも驚いた顔で祐巳を見ている。

「ここにいる全員の覇気がわかるの?」
「はい」
「誰が一番強いの?」
「えっと、覇気の強さはその時の精神状態や行動で変わってくるので・・・
 まだ、みなさんの本気、を見たわけじゃないですから。
 えっと、ロサ・キネンシスの講堂での挨拶あったじゃないですか。
 あのときの覇気、すごく強かったですし。
 ・・・一番強かったのは、薔薇十字を顕現したときですけど、ね」



   (からだの真ん中が、ぴか〜って光るんです)
   (あ、真ん中っていっても、頭の先から棒がおへその下まで伸びてる感じです)
   (真っ赤で燃えそうな光もあるし、落ち着くような青い光もあるんです)

 ・・・・・・あいかわらず、祐巳に説明させると、わけがわからないので解説。

 祐巳には、各人の持つ覇気が、頭頂部、のど、胸、へそ、と縦のラインで見えている。
 正式には、大楽輪、受用輪、法輪、変化輪などを通過する覇気の流れがある。
 この縦のラインが輝くように力を放つさまが見て取れる。
 覇気の強い人間はこの輝きが違い、本気になったときに最大の輝きを見せる。
 弱い人間にも輝きがあるかもしれないが、祐巳にもその光は見えないので、ある程度の力がないと感じない。

 由乃は普段から覇気をダダ漏らししており、気付くのは簡単だった。
 蓉子の例でもわかるとおり、薔薇十字には覇気を最大限まで引き出す力もあるかもしれない。
 覇気は相手を打ち破る強い覇気だけではなく、優しい覇気、思いやる覇気などもある。
 
 ・・・・・・・と、いうことのようだ。

「わたし、お姉さまの覇気、大好きです。だって一緒にいるとすごく安心するし落ち着きます」
 
「結局最後は、ノロケなのね・・・」 

 要領を得ない祐巳の話をなんとか理解したメンバーは、最後に大きくため息をついた。



「話はわかったけど、それとわたしに剣術がダメ、っていうの、どうつながるのよ」
 由乃は自分の話があとまわしにされたので、少々怒ってる。

「いや、だからね。そんなに覇気をダダ漏らしするとあぶないって。
 由乃さん、すこし押さえたほうがいいよ?」

 つまり、祐巳によれば、普段から由乃は覇気を体から流れ出させている。
 このため、体に覇気をまとって戦う、拳闘士のような戦い方があっている、
 だから、剣術よりも、体術を極めるのに向いている、ということのようだ。

「由乃が、体術なんて・・・」 少々ショックを受けている令。
「黄薔薇は、弓、刀、体術と、バランスが取れてるわね」 こちらもおどろいたような蓉子。
「これから由乃ちゃんは、わたしのライバルかな?」 にこやかに笑う聖。
「由乃ちゃんには、弓道を仕込もうかと思っていたのに残念だわ」 これはほんとうに残念そうな江利子。

「わかった、祐巳さん。わたし体術を極めてみる。で、なにがいいかなぁ?」

「由乃さん、時代劇好きっていってたよねぇ・・・
 あ、十手とかいいんじゃない? ほら銭形平次みたいな・・・」

「おー!それだ!」 由乃が顔を輝かせる。

「令ちゃん!十手と投げ銭、買いに行くわよ!」
「どこに売ってんのよ・・・」 ますます困惑の令。

 由乃は決意をこめてメンバーを見る。

「これからわたくし、島津由乃は体術を極めます。そして何時の日か薔薇十字に認められるようになります!」

 全員が拍手をして由乃を励ます。

(だから、覇気をダダ漏らしすると危ないって・・・)

「てぇへんだ、てぇへんだ、由乃親分!殺しですぜ! とかいいな〜」 夢見るような由乃に祐巳もあきれていた。



(コメント)
ex >やっと少しだけ由乃さんを目立たせることができました。黄薔薇ファンの方、お待たせでした。(No.18965 2010-09-07 20:37:22)
bqex >あの、オリジナル設定だから余計なお世話を承知でコメしますが、アメフト君は鳥居長男で次男は【No:3122】にでてきた歯科医師です。(No.18966 2010-09-08 21:13:44)
ex >bqexさま、いつもありがとうございます。早速修正しました。(No.18968 2010-09-08 21:36:44)

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