がちゃS・ぷち

[1]前  [2]
[3]最新リスト
[4]入口へ戻る
ページ下部へ

No.2503
作者:通行人A
[MAIL][HOME]
2008-01-20 05:54:22
萌えた:1
笑った:1
感動だ:1

『髪とか振り乱しつつ』

マリア様のなく頃に
〜時始編〜

ひぐらしのなく頃にのクロスシリーズです。
【No:2477】【No:2479】【No:2481】【No:2482】【No:2484】【No:2487】
【No:2488】【No:2490】【No:2492】【No:2499】の続編です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

11.雨の日(乃梨子視点)

 私は靴を履き替え、銀杏並木を歩く。
すると、

祐巳「お姉さまっ!!」

 と叫ぶ声が校門の方から聞こえた。
 私は、それが祐巳様の声だとわかった。
 そして、それがただ事じゃないことも・・・。
 私は、走った、スカートのプリーツを乱し、セーラーカラーを翻し、ただひたすらに、校門を目指した。
 やはり祐巳様だった。
 だがそこには、傘で顔は見えなかったが、男女の2人組がいた。
 私には、祐巳様が女の人に押さえつけられてるようにも、泣きついてるようにも見えた。
 私は、さっきの悲鳴から前者だと結論付け、男を先に倒したほうが、助けやすいとふんだ私は、男の背後に回り、

乃梨子「その人から離れなさい。」

 そう言って、蹴り上げた。
 男は、膝を着いた。
 意識は飛ばなかったものの、声は出ないようだ。
 私は、女のほうに向き直ると、あることに気付いた。

祐巳「蓉子様、 蓉子様」

 と泣きついていることに、後者だったようだ。
 私は慌てて男の人に謝るべく、その人の顔を見て固まった。
 それは、向こうも同じで、

乃梨子・圭一「なんで」

乃梨子「圭兄」
圭一「ノリ」

乃梨子・圭一「がここに?」

蓉子「前原さん、そこの子も、とりあえずここを離れませんか?」

 その言葉に私も、圭兄もうなずいた。

蓉子「お騒がせして申し訳ありません。私は前紅薔薇様。彼は、同じ大学の先輩で怪しいものではありません。それでは、私どもは用事がありますのでごきげんよう。」

 そう言って私たちはその場を後にした。

 私は、今いだいてる疑問をひとつずつ聞いて見た。

乃梨子「圭兄なんでここに?」

圭一「今こっちの大学に通ってるんだ。」

乃梨子「この人とは?さっき前紅薔薇様って言ってたから祥子様のお姉さまよね?」

圭一「水野蓉子さん、さっき彼女がいた通り、同じ大学同じ学科の後輩。
 今日いっしょにいたのは、水野さんが、明日期限のレポートの資料が図書館にも本屋にも置いてなくて、俺が持ってるから貸すために来てたんだ。」

乃梨子「蓉子様・・でしたっけ。圭兄の従兄弟で、白薔薇の蕾の二条乃梨子です。よろしくお願いします。」

蓉子「あなたが志摩子の妹か〜。水野蓉子です、よろしくね乃梨子ちゃん。」

乃梨子「ところで今、どこに向かってるの?」

圭一「当初の予定通り俺の下宿してるアパート、とりあえずこの子、風呂に入れて、服を乾燥機にかけないと。」

乃梨子「女の子連れ込んで、そんなことするき?」

圭一「ああ、正確には隣の部屋に住んでる女の子の部屋な。」

乃梨子「普通見ず知らずの人にそんなこと許可もらえないと思う。」

圭一「だいじょぶ、だいじょぶその子彼女だから。」

 いや、それ余計に、貸してくれないと思う。
 私は、あいかわらず、女心が分かってないなーと思った。
 私たちは、アパートの下にたどり着いた。

乃梨子(近ッ!!)

 そのアパートは、リリアンから5分と歩いてない距離にあった。
乃梨子「ところで圭兄さっき蹴ったとこ大丈夫?」

圭一「ああ、何とかな。
 あ、梨花ちゃーん。」

 そこには、梨花が立っていた。

乃梨子(え、梨花が圭兄の彼女?)

 すると、梨花は、今までに見せたことのないくらいの笑顔のまま、圭兄の前まで来て、

     ゴスッ

 ありえない速さの蹴りがさっき私が蹴ったところを梨花が蹴り圭兄はコンクリートの床に沈んだ。
 
梨花「圭一、ちゃんと説明しなさい!!!!」

 梨花は鬼の形相で、言った。
 私は、そのときようやく、マリア祭のあと梨花の言った言葉の意味を理解した。
 今の梨花の威圧感をヤクザ20人くらいに囲まれてガン飛ばされてるくらいの、恐怖だとしたら祥子様の威圧感なんてせいぜい幼稚園児に木の陰から睨まれてるくらいなもんだ。
 こんな梨花が、威圧感を出す人とまで言わせる人がいるかと思うと・・・あ、恐怖で涙出てきた。
 私は、涙を拭いて、梨花の袖を引っ張り、

乃梨子「梨花、とりあえず祐巳様が風邪を引くから、シャワーと着替えをさせたいんだけど。」
 と言うと、
 梨花はポケットから鍵を2つ取り出すと、圭兄と梨花の部屋の鍵とドアを開け、
 
梨花「部屋の中で待ってなさい。」

 と言うと、あまりにも痛かったのか、ヨロヨロと部屋に入っていった。
 梨花が何か独り言をいい、私たちは、梨花の部屋に入った。


【No:2505】へ続く


(コメント)

[5]コメント投稿
名前
本文
パス
文字色

簡易投票
   


記事編集
キー

コメント削除
No.
キー


[6]前  [7]
[8]最新リスト
[0]入口へ戻る
ページ上部へ