がちゃS・ぷち

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No.2505
作者:通行人A
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2008-01-20 14:29:18
萌えた:1
笑った:0
感動だ:2

『好きです』

マリア様のなく頃に
〜時始編〜

ひぐらしのなく頃にのクロスシリーズです。
【No:2477】【No:2479】【No:2481】【No:2482】【No:2484】【No:2487】
【No:2488】【No:2490】【No:2492】【No:2499】【No:2503】の続編です。
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12.本当の理由

 部屋に入り、祐巳のことは見ればわかるのでシャワーを浴びてもらい、その間、私たちは、自己紹介と圭一との関係を話し合った。
 リコが従兄弟同士なのは驚いたがまあいい。
 問題はこの蓉子という女、圭一を見る目が、レナや魅ぃたち、かつて圭一を取り合った皆に似てる気がする。すると祐巳が風呂場から、羽入が圭一の部屋から壁をすり抜けてきた。
 私は、羽入に、圭一に二人との関係を聞いてくるよう部屋に入る前に言った。
 私は、ホットミルクを作ると言って席を立ち、ホットミルクを作りながら、羽入から 詳細を聞いたがさっき二人に聞いたのと同じだった。
 私は、ホットミルクを持ち、皆のところに戻った。
 私が戻ったことで、話し合いが始まった。
 松平瞳子のこと、祥子様との遊園地のこと、その話を聞いた、蓉子様は祐巳に謝って、事の真相を教えてくれた。
 おばあさまが病気でもう助からないずっと寝たきりだから心配してるというとこまではわかる。
 だが、祐巳に内緒と言われたからって律儀に守って伝えないというのは、納得できない。
 そのおばあさまが祐巳と会うことは一生無いのだから教えてあげれば、ここまで祐巳を傷つけなかったのに、そのことを言ってやりたかったが、話を聞いたときの祐巳のあんな笑顔を見せられたら、文句を言えないじゃないか。
 だが、文句を言わないと、許すは違う。祥子様が卒業まで、このネタでイジッてやろう。
 こんな、笑顔を曇らせたのだから。私だったらこんな風にはしないのに・・・   ・・・・アレ?
 私が祐巳とスールを結んでもいいと結びたいの間(限りなく結びたいに近い)と思っていた理由。
 祐巳は、姉は妹を導き、妹は姉を支えるものというのがスールだと言った。
 私には、支えるための理由が無かった。姉妹になってから探すのも手だが、それに時間がかかったら一方的に姉の迷惑になるだけだ。
 だがたった今理由が出来た。
 この笑顔を守る、ただそれだけだが守るという行為もまたひとつの支えだと思う。
 私は、大事な話があるから、と言って蓉子とリコに部屋から出てもらった。
 二人も理由を察したらしく、素直に出て行った。

祐巳「なに?話って?」

梨花「私にロザリオをください。」

 たった数秒の間が、私には何倍も長く感じた。

祐巳「ごめん。」

梨花「なんで?」

祐巳「そうじゃないのは分かってるんだけど、お姉さまとの事を話した後だとどうしても同情で言われてるきが抜けきれないの。」

梨花「じゃあどうするの?もう6月よ?」

祐巳「私の負けかな?」

梨花「そう、なら私は、ロザリオを受け取るのにつりあうものなら何でもいいのよね。
 だったら・・・

  私にロザリオをください。」


祐巳「へ?・・・・でもそ・・・」

梨花「言っとくけど、祐巳はスールの申し込みは結婚の申し込みみたいなものだとも言ったわよね。私は、ボランティアで結婚を申し込むほど奉仕精神にあふれてないわよ?
だから早くロザリオを渡しえくれませんか?お・ね・え・さ・ま?」

 それを聞いて、祐巳がポケットの中からロザリオを取り出して、私の首にかけた。
 その後、私たちは圭一の部屋に向かい3人にスールになった報告をした。
 3人の反応はばらばらで、圭一は、恋人の姉は将来の姉だとか言って、お姉さまを、お姉さまと呼んでいた。蓉子は、ひ孫が出来たと喜び、リコは、私に抱きついて、泣いて喜んでくれた。
 外を見ると、もう暗くなってるので、圭一と車でそれぞれの家まで送った。
 最後のお姉さまの家では、お姉さまのご両親に、紹介され、気に入られた。
 ご飯食べてかないかという、誘いに、彼氏が車で待ってるから、と断ると、彼氏もいっしょにとの事で、圭一と相談の結果、誘いを受けることになった。
 圭一は雛見沢に来る前、花寺中に通ってたらしく、花寺のOBであるおじ様と、花寺の高等部に通っている祐麒さんといきがあってるようだった。
 食事を終え、私たちは、帰路についた。
 その翌日、瞳子が、薔薇の館に手伝いに来た。
 その様子は、一見不機嫌だが、あきらかにうれしそうに、手伝っている。
 なんでも、お姉さまが、瞳子を呼び出し、話し合いをしたら、泣きながら謝ったとか。
 しかも、お姉さま曰く、理由が可愛くて怒れなかったそうだ。
 その日の放課後、お姉さまは、薔薇の館に来なかった。
 なんでも、蓉子が迎えに来て、そのまま祥子様の所に向かったらしい。
 その数日後、祥子様が復活した。
 6月のある日の薔薇の館

祥子「梨花ちゃん、祐巳から離れなさい。」

梨花「お断りします。」

祥子「あなた、彼氏いるんだからそっちにすればいいでしょ!!」

梨花「彼氏と、スールをは違うんです。いっしょにしないでください。
 私は、お姉さまに邪な感情をいだいてません、あなたと違って。」

祥子「まるで私が邪みたいじゃない。」

梨花「ちがうんですね?」

祥子「も、もちろんよ。祐巳のことはとても、とても大事にしてるんだから。」

 それを聞いて、お姉さまがとてもうれしそうにするので、

梨花「泣かせたくせに(ボソッ)」

 と言ったら、祥子様が部屋の隅でのの字を書き出した。
 すると瞳子が、

瞳子「祥子様になんてこと言うんですの!」

 と食って掛かるので、

梨花「私が何もしなかったら、お姉さま祥子様に独占されるわよ?」

 と言うと、

瞳子「応援してますわ。梨花さん。」

 と手を握って言ってきた。
 瞳子をスルーして、
 お姉さまに、

梨花「今度の日曜日、雛見沢で綿流しのお祭りがあるのですが、土日の泊りがけで、ごいっしょしませんか?」

祐巳「いいけど、何で泊りがけなの?」

梨花「お祭りは、日曜だけで向こうを出るのが8時頃になるから。そうすると、遊ぶの朝からじゃないと遊びきれないんです。
 だから、土曜日に遊びに行ったほうが、何かと都合がいいんです。」

祥子「あら、なんだか田舎のお祭りに行きたくなってきたわ。」

瞳子・由乃「あら、祥子様私たちもそう思ったところなんですのよ?」

乃梨子「スールと恋人は違うっか、ならまだチャンスはあるかな?」

志摩子「乃梨子、何か言った?」

乃梨子「ん?私たちも行きたいね?」

祥子「じゃあ皆で行きましょうか?」

梨花「はあ〜〜〜。もう言うこと聞きそうにないし、しょうがないから来てもいいけど、条件が2つ。1つ目、圭一の車に乗り切れないから、車は運転手入れて5:5で乗るから、5人乗りのを1台と運転手1人をそっちで用意して。2つ目、向こうでは、向こうの友達と一緒に行動するから、自分勝手なこと禁止。
 この二つ守れるならいいわよ。」

 ということで、山百合会全員による綿流し参加が決まった。
 その後、私と祐巳は手をつないで下校した。

祐巳「そういえばさ、何で梨花は私を姉に選んだの?」

梨花「どうしたの?いきなり。」

祐巳「そういえば、まだ聞いてなかったな〜って。」

梨花「理由はね、おもしろそうだから。」

 嘘
 ただ照れくさくて言えないだけ。
 本当の理由を胸にしまって
 そのまま無言で校門までたどり着いた。
 お姉さまはバス、私は逆方向に徒歩。
 だからここで別れる。
 数歩歩いてお姉さまが振り返り、

祐巳「いつか本当の理由、教えてね。」

 そう言って微笑むと、すぐに「乗りまーす」と言って、行ってしまった。
 私も家に向かって歩き出した。


【No:2506】へ続く


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