がちゃS・ぷち

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No.2313
作者:杏鴉
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2007-06-18 18:04:04
萌えた:2
笑った:1
感動だ:0

『何とも言えない雰囲気悪く思うなよ…』

これは『藤堂さんに古手さんのセリフを言わせてみる』シリーズ読了後のおまけです。

まずは以下の長いうえに特に実りのないお話を読んでからでないと、わけが分からない迷惑な代物です。

【No:2006】【No:2025】【No:2032】【No:2038】【No:2055】【No:2087】【No:2115】【No:2125】【No:2212】【No:2247】
【No:2255】(幕間)→【No:2254】【No:2292】【No:2303】【No:2312】(了)






志「皆さまごきげんよう。この度は『ひぐらしがみてる・姉妹隠し編』をお読みいただき、誠にありがとうございました」
乃「ひぐらし……、最終回で申し訳程度に出てきただけでしたが……?」
志「あらあら、分かっていないわね、乃梨子。たった一度だけ登場させる事によって、より印象深くさせようという狙いよ」
乃「あっ、なるほど。そうだったんですか」
志「えぇ。そうよ。けして忘れていたわけではないのよ」
乃「…………」


志「キャスティングについて話しましょうか」
乃「あ、はい。えっと……シリーズ名でも分かるとおり、一番初めに決まったのは志摩子さんなんだよね?」
志「そうなの。そもそもこのシリーズを書くキッカケとなったSSは、私に『おいで、鉈女』って言わせたいが為だけに書かれたモノだったのよ」
乃「痛い大人ですね」
志「そうね。乃梨子はあんな痛い大人になってはダメよ?」
乃「はい。気を付けます。……(たぶん内面的な事も考慮されたんだろうなぁ)……」
志「乃梨子?」
乃「つ、次いきましょう! まず[志摩子さん=古手梨花]と決まって……、その次はやっぱり主役である[祐巳さま=圭一]となったんですか?」
志「いいえ。私の次に決まったのは[祥子さま=園崎魅音]よ」
乃「え? そうなんですか? じゃあ、とりあえずご本人に登場してもらいましょうか」

祥「ごきげんよう、二人共」
志「ごきげんよう、祥子さま。早速ですが、どうして祥子さまが魅音役に選ばれたんだと思われますか?」
祥「そうねぇ、在校生の中で最年長だし……あと、三薔薇と御三家をかけているのではなくて?」

乃「ここで本家ひぐらしをご存じない方の為に少し説明しますが、ひぐらしのなく頃に≠フ舞台であるH村は梨花の古手家、魅音の園崎家、村長の公由家、この三つの家が牛耳っている村なんですよ」

志「確かに祥子さまのおっしゃった理由もなくはないんですが……実はもっと別の理由があるんですよ」
祥「あら、そうなの?」
志「祥子さまが魅音的役どころに選ばれたのは、共通点が多いからなんですよ」←あくまで筆者のイメージです。
祥「共通点? 何かあったかしら?」
志「威風堂々としているようで、実はもの凄く打たれ弱い。主人公の事が好きなのに、なかなか素直になれない。裏で何か良からぬ事をやっていると聞かされても、納得のいく家柄。以上の三点で決まりました」
祥(――ぎりぎりぎり……)←ハンカチが惨劇の主人公になりつつある。


蓉「祥子……。ハンカチに当たるんじゃないの」
祥「――お、お姉さまっ!?」
蓉「まったく……。いいじゃないの、あなたはメインヒロインの一人なんだから。私なんてお腹の出たスケベな中年オヤジの役なのよ? 何なの、この差は?」
志「蓉子さま、ごきげんよう。[蓉子さま=大石]というのも、かなり早い段階で決まっていたんですよ」
蓉「理由を聞いてもいいかしら?」
志「筆者曰く、本気で真相を解明しようなんて殊勝な事考えそうなの蓉子さましか思いつかなかったから、だそうです」
蓉「……反論できないわね」
志「ご納得いただけたところで次の方に――」
乃「あ、ちょっと待って志摩子さん」
志「なぁに、乃梨子? 進行の邪魔をしてはダメよ? これは後でお仕置きね」
乃「えっ!? どんなお仕置きしてくれるんですかっ!? あ、いや、そうじゃなくて……私って沙都子の役どころですよね? どうしてそうなったか教えて欲しいなって……」
志「あぁ、それはね。――なんとなくよ」
乃「……え? なんとなく、なんですか……?」
志「えぇ。なんとなくよ」
乃「そうですか……(聞くんじゃなかった……)」

蓉「ねぇ、祥子。沙都子は梨花の親友で、梨花ともっとも近しい間柄だから乃梨子ちゃんが選ばれたんではなかったの?」←小声。
祥「えぇ。私はそのように聞いていましたけれど……」←さらに小声。


志「では次は――」
?「……ねぇ」
志「鉈女こと――」
?「……ちょっと」
志「ドリルアタック(祐巳さん命名)の使い手である瞳子ちゃんにでも――」
?「無視してんじゃないわよっ!! このふわふわっ!!」
令「よ、由乃! 落ち着いて!」
由「放して令ちゃんっ!」
令「ダメだよ竹刀は! せめてハリセンくらいに……」
志「あら、由乃さんに令さま。いけませんよ? 出番の無かった人がお疲れさま会に来ては。セリフこそ無かったものの、最終回で印象深く登場した聖さまですら今回は遠慮されたというのに……」

乃「言い忘れてましたがここはエンジェルモートで、お疲れさま会という名の打ち上げ中なんですよ」

由「そんな事はどうでもいいのよっ! なんで私の出番が無いのよーっ!?」
令「由乃、落ち着いてってば! しかたないでしょう? 人数が合わないんだから。私だって出番無かったし」
由「令ちゃんは黙ってて! だいたい令ちゃんはまだいいじゃない。名前だけは何回も出てきたんだから。私なんて名前どころか名字すらマトモに出なかったのよ!?」

蓉「あら? 祐巳ちゃんの見た夢【No:2292】で、令と由乃ちゃんの出番あったんじゃないの?」
乃「あ、あれは祐巳さまのアドリブでして……モノローグ形式になっていたので映像は無かったんですよ」
蓉「そうだったの……。それじゃあ、由乃ちゃんが荒れるのも無理ないわね」

志「やはりエンジェルモートのデザートは美味しいですね(――モグモグ)」
祥「あら、志摩子。由乃ちゃんはどうしたの?」
志「あちらで令さまとじゃれあっているので、邪魔してはいけないと思いまして」
祥「……私には令が着々と死に近づいていってるようにしか見えないのだけれど?」

志「それにしても、祐巳さんのアドリブにも困ったものだわ……」
蓉「祐巳ちゃんって、あまりアドリブとか入れそうにない印象だけど?」
志「えぇ。たいてい台本どおりにやってくれるんですけど、祐巳さんったら由乃さんに気を遣って、ここ【No:2212】や、ここ【No:2292】で由乃さんの存在を匂わそう匂わそうとアドリブを入れるので、話が無駄に長くなって大変だったんですよ」
由「……この世にたった一人だけでも親友がいる事が分かって、私は幸せだわ」
志「そんな由乃さん、たった一人だけなんて……祐巳さんに悪いわよ?」
由「この会話の流れで、何故自分の事だと思い込めるんだこの白いのは……」
蓉「ところで令はどうしたの? 由乃ちゃん」
由「動かなくなったので放置してきました」←心持ちスッキリした表情。
蓉「……令…………(ほろり)」


由「それで? 私の唯一の心の友である祐巳さんはどこ?」
乃「祐巳さまは次回作の台本読みがあるので、今日は来られないそうです」
蓉「あら、残念ねぇ」
志「では、賑やかしにツンデレドリルでも呼びましょう」
瞳「誰がツンデレドリルですの……っ!?」
由「あ、鉈ドリルだ」
瞳「妙なあだ名を増やさないでくださいませ……っ!! まったく私は言いたい事が山程あるというのに、出番の無かった人より登場が後だなんて」
由「何よ。祐巳さんビビらすだけの役どころだったクセに」
瞳「そこですわっ! 私はレナの役だと伺いましたから、お引き受けしたんですのよ? これでは話が違いますわ!」
志「あら、ちゃんと[瞳子ちゃん=竜宮レナ]になっていたじゃない? どこが違うの?」
瞳「違いすぎですわ! この一連のお話は『ひぐらしのなく頃に・鬼隠し編』をベースにしているのでしょう?」
志「えぇ。そうよ」
瞳「鬼隠し編のメインヒロインはレナ――つまりレナ的役どころの私が今回のヒロインの筈ですのに、あれでは祥子さまがヒロインではないですか!?」
志「あぁ、それはね。筆者が祥子スキー&魅音スキーだからよ」
瞳「納得いきませんわーっ!! だいたい志摩子さまや乃梨子さんはともかく、卒業された水野蓉子さまや実の弟である祐麒さんとまでいいムードの場面がありましたのに、私はただ祐巳さまを怖がらせただけで終わってしまってるではありませんか!」
志「つまり瞳子ちゃんは祐巳さんと、もっとラブラブしたかったと?」
瞳「――っ!? ち、違いますわっ!! 私は女優として、自分の役が不当に小さくなった事に対してクレームを付けているのです! べつに祐巳さまとラ、ラ……ラブラブしたかっただなんて、そ、そんな事あるわけございませんわっ!! えぇ、そうですとも。誰が祐巳さまなんかとっ!」
志「ですって、祐巳さん」
祐『……そんなにイヤなんだ……私の事……』
瞳「えっ!? その声は祐巳さまっ!? 今日はいらっしゃらない筈では!?」
志「せっかく皆さんが集まっているんだから、せめて声だけでもと思ってさっき電話をかけたの」
瞳「……いつから繋がっていたんですの?」
志「えっと、瞳子ちゃんの『私はただ祐巳さまを怖がらせただけで――』の辺りから」

「……(絶対わざとだ)……」←祐巳と志摩子以外全員の胸中。

祥「祐巳」
祐『あ、お姉さま。今日はそちらに行けなくてすみません……』
祥「いいのよ。それより祐巳。そのヘタレた声をなんとかなさい」
祐『す、すみません……』
祥「もう、しかたのない子ね……。祐巳はこのお店のデザートが好きだったわよね? いくつか包んでもらったから、後で家にいらっしゃい。一緒に食べましょう」
祐『えっ!? 本当ですか!? わぁーい! お姉さまありがとうございます!』

「……(いつの間に……?)……」←ほぼ全員の胸中。

乃「あれ? 瞳子も包んでもらってたんだ? まだ食べきれないくらいたくさんデザート出てるのに、持って帰ってまで食べるの?」
瞳「…………母へのお土産ですわっ!!」
乃「あ、あぁ……そう。……ゴメン。なんか聞いちゃって、ゴメン……」


志「さて、とりあえずイジっておきたい人はイジったので、そろそろ内容について話しましょうか」
祥「そうね。私はこの後、家で祐巳を美味しくいただ――祐巳とデザートを美味しくいただかなくてはいけないから、さっさと終わらせましょう」
瞳「…………(ギュインギュイン)…………」
乃「……瞳子? ドリルが回転してるよ?」
瞳「いつもの事ですわっ!!」
乃「あ、あぁ……そう。……ゴメン。なんか本当に、ゴメン……」

志「実はこの一連のお話ですが、当初はコメディー色の強いダイジェストにしようと思っていたんですよ」
瞳「あのラストのどこがコメディーなんですの……?」
志「書き始める前から考えていたラストシーンがあったのだけれど、全部カットになってしまったの」
乃「どうしてですか?」
志「実際見てもらった方がいいわね。それではオールカットになった福沢家を逃げ出した後、蓉子さまに電話をかける祐巳さんです。どうぞ――」





「――も、もしもし……ゲホッ…………蓉子さま……ぐぅっ……ですか?」
「もしもし? 祐巳ちゃんなの?」
「ゲホッ! ゲボォ!……ハァハァ……は、はい。そうで、す…………ぐがっ!!」
「祐巳ちゃん……あなたまさか喉を引っ掻いたりしてないでしょうね……!?」
「ゲボオェッ!!……い、いいえ……走って逃げたら喉が渇いたので……ジュースを買おうとしたら……メッ○ールしか売ってなくて……ゲハッ!」
「まさか飲んだのアレをっ!?――なんて事……祐巳ちゃん、待ってて。今すぐ缶入り汁粉を持っていくからっ!」
「……あ……ありがとうごゲハッ!……ハァハァッ……でも……もう、間にあいそうにありません……ゴエァ!?――」
「……祐巳ちゃん?…………祐巳ちゃああぁあぁあぁんっ!!!!」





乃「……使えるわけないじゃないですか、こんなモノ……」
志「でしょう?」
乃「というか……、一番初めに考えたラストがアレで、何故あんな話の展開になったのかが理解できないのですが……?」
志「それがね、書いているうちにどんどんシリアスになってきて、軌道修正ができなくなったらしいわ。イヤね、計画性の無い大人って」
乃「あの……志摩子さん? あまり刺激するような事を言わない方が……」
志「あら、心配してくれてるの? ありがとう。でも大丈夫よ乃梨子。筆者の中で[志摩子=梨花]というのは固定だから、私の出番が無くなる事はないわ」
蓉「――ちょっと待って志摩子。という事はまだ続くの?」
志「えぇ。無謀にも本家ひぐらしの順番通りに。……筆者が燃え尽きるまでは」
蓉「問題編だけでもあと三話もあるのに……ちゃんと解答編までたどり着けるのかしら?」
祥「でも今回のお話は解答するまでもなくバレバレでしょうし、大丈夫ではないでしょうか?」
蓉「あぁ、それもそうね。誰も気にしないものね」


由「次こそ私の出番あるんでしょうね?」
志「さぁ? どうかしら? でも私と祥子さま以外は、ひょっとすると役どころが変更する可能性もなくはないわよ」
乃「志摩子さん。そういえば次のお話って……双子がいないと成立しないんじゃあ……」
志「大丈夫よ。次こそはコメディーに! って筆者が無駄に張り切っていたから」
由「まぁ、私は出番さえあれば、どっちでもいいわ」

祥「ねぇ、小1時間ほど前から令がピクリとも動かないのだけれど……」
蓉「令……(ほろり)」←でも助けようとはしない。


瞳「さて、次回『ひぐらしがみてる・タイ流し編』は、筆者の気が向いた時に書きなぐられる予定となっております。おバカで無駄に長いお話になるでしょうけれど、よろしければ読んであげてくださいまし」


瞳「それでは皆さま。ご挨拶いたしますわよ。せーの――」


(ほぼ)全員「――ごきげんよう!」





蓉「ところで武蔵野近郊に、まだ電話ボックスってあるのかしら?」
乃「さぁ、どうでしょう……?」






(コメント)
杏鴉 >連投すいません。しばらくは他の皆さまの作品を読むだけにしておきます。orz(No.15418 2007-06-18 18:12:01)
クゥ〜 >いえいえどんどん書いてください。久々に来て完結していたので読んできましたが、どんどんひぐらしに成っていくので良かったです。双子も気になるところですし……。(No.15419 2007-06-18 20:01:27)
杏鴉 >>クゥ〜さま。コメントありがとうございます。双子を誰にするかはもう決めているんですが、ちゃんとあらすじ考えてから書き始めないと、また惨劇街道に突入しそうなんで……(汗)(No.15441 2007-06-22 03:27:44)

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